これまでに97作ある朝ドラの中で、これほどまでに抽象的かつ、末尾に「。」が付くタイトルは前代未聞。「最初に思い付いたのは、『半分、青い。』というタイトルと、ヒロインの耳が聞こえないということ、そして母と娘の話にしたいということぐらいでした。『半分、青い。』というタイトルは自分でめちゃくちゃカッコいいと思っているんですけど(笑)、今までの朝ドラのタイトルを見ると明らかに異端であると思うんです。フランス映画みたいなしゃれたタイトルじゃないですか。このタイトルを通せたことは、今作にとってすごく大きいんじゃないかと思っています。先日、家で第1週の完成品を見ていたら通り掛かったハタチの娘が、『コレ、本当に朝ドラ?』と足を止めました(笑)、そんな作品になっていると思います」(北川)
北川の脚本には、彼女の頭の中で動く人物や見た情景の描写があふれているほか、彼女独自のエッセンスが満載。また、「自分で言葉をつくるのが好きなんですけど、“チャラ男”って初めて言ったの、私なんですよ、この世で(笑)。『愛していると言ってくれ』で初めて書きました。思い付いて書いた瞬間を覚えてます(笑)。割と好きなんですね。言葉をつくるのが」と本人も語るように、北川作品は予想だにしない角度から投げ込まれる新たな造語や、イマドキの言葉も面白い。「ヒロイン発表の時、芽郁ちゃん本人は知らされていなくて、確か雑誌の取材だと思っていたと聞きました。それが相当の朝からロケと聞かされていたらしくて、『早朝からって鬼か』と言ったのがいいなと思って。今どきの言葉なんだろうけれど、脚本にも『鬼か』って書きました(笑)。そのキャラが生きる言葉が書きたいです」(北川)
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