手術成功率100%を誇る天才外科医・渡海征司郎(二宮和也)が、さまざまな思惑が交差する大学病院という組織に立ち向かう医療ドラマ「ブラックペアン」(毎週日曜夜9:00-9:54、TBS系)。
作中では渡海と佐伯(内野聖陽)という2人の天才を描くが、現役医師で同作品の医療監修・所作指導も行う山岸俊介氏(イムス東京葛飾総合病院)は「(現実は)自分は天才だと勘違いしている医師が多い」と明かす。渡海のような外科医になるための“スキル”とは?その実態を探った。
渡海が指導する研修医・世良雅志(竹内涼真)は、糸結びの練習に励んでいる。それもそのはず、実際の現場でも、縫合と糸結びの習得が外科医の基本だという。
「3カ月も練習すると、自分が外科に向いているかどうか分かる。だから外科に行きたい人は猛練習するんです」(山岸氏)
渡海は腕のない医師を嫌い、金で助けてやる!と同僚を追い込む非情さを持つスゴ腕外科医だが、演じる二宮もすでに糸結びのスピードがかなり速いという。手術シーンでは手元にも注目だ。
“神業オペ”で周囲を黙らせる渡海だが、そもそも「手術がうまい」ってどういうこと?
この質問に、山岸氏の答えは「人間の組織を繊細に扱えること。そして動作に無駄がなく、患者を助けるために最善の手段を即座に判断できることだと思います」
とはいえ、“神業オペ”連発の渡海のような医師はなかなかいないよう。瞬発的な判断をする渡海はやはり天才!?
4月29日(日)放送の第2話では、深夜に緊急手術が必要な患者が運ばれてくる。当直の世良は同じ当直の渡海に連絡するがつながらず、自分でやろうと決意。しかし、手術室にはすでに渡海がおり、手術を始めるが、途中で世良に「おまえがやれ」と言い放つ。
鮮やかな手技や生死を見つめる深いまなざしが見る者に感動をもたらす医療ドラマ。今期は“看護学生”と“天才外科医”というまったく異なる視点から、その世界観を楽しむことができそうだ。
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