――古川さんは舘さんの演技を見て勉強になったことや発見などはありましたか?
古川:映像の作品だとすぐに本番へ行くこともあるのですが、1つのシーンに対して舘さんと何度もリハーサルをやる機会があったので良かったです。「舘さんがこういう動きをするからこうしよう」とか、舘さんの演技を見て「これは次の芝居に取り入れよう」と思っていました。
舘:いろいろ考えてくれているんですよ。すごいでしょ? 古川くんのような新しい芝居を見るのは良いですね。心が洗われるっていうか。
古川:お芝居以外にも学ばせていただくことが多々ありました。カメラワークの関係でNGが7〜8回出た日があったのですが、そのたびに舘さんは芝居をするわけで…。少し心配していたら、舘さんがニコッと笑って「よし、じゃぁみんなで練習しようか」っておっしゃったんです。「優しい!」って思って。
そういったことが一体感を生みますし、現場が良い空気感になるので「俺もこうなろう」って思いました。
舘:僕が信じているのは「現場の空気は必ず画に出る」ということ。だから、現場を明るくしようとしていますし、それが僕の仕事だとも思っています。
――ドラマでは、生気をなくしていた有馬が、ある事件をきっかけに熱を持って仕事に取り組んでいきます。どのような工夫をされたのでしょうか。
舘:特に最初のヨレ具合は意識しました。それでも監督から「もっとヨレてください! もっとヘロヘロになってください!」って指示があったくらいですから。日を増すごとに立ち直っていくので、ダメな頃との落差が相当つきましたね。
――世良は弁護士ということもあり、専門用語も多々出てきます。役作りはどうされましたか?
古川:監督は「若さがあるがゆえに生意気なことを言う」という世良像を持っていましたが、僕は「自信があるがゆえに生意気なことを言う」と思っていたんです。
ちょっとした差なのですが、その部分を調整する話し合いをたくさん重ねました。専門用語に関しては、監督が「弁護士だから言い慣れていないとおかしい」とおしゃっていましたし、僕もそう思うのでせりふと向き合う時間を多く持ちましたね。
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