綾子の夫・太郎はパワハラで責め立てる、こちらもなかなかの危険人物。演じるユースケ・サンタマリアが「太郎は、男のイヤ~な部分が全て詰まった人間。僕としては割り切って演じていますが、『イヤなやつだな』という中にキュートさを混ぜ込むことを意識しています。彼にとっては家族が全てすべてで、その小さな王国の王でいられたらいいという男。そんな一生平安だと思っていた生活が崩れてきたときに一体どうなってしまうのか…怖いですよね」と語るだけに、今後の太郎の動きにも注目。
「男は外で働き、女は男を支えるもの」という、時代錯誤な家族観を持つ太郎は、綾子に対して常に威圧的な態度をとる。本能のままに行動する太郎は、綾子が一切反抗的な態度を取らないのをいいことに、自分勝手に振る舞う。寝ている綾子に「おい」と冷たく声をかけ、綾子の布団に入り、体に触れる。これまで綾子は黙って太郎を受け入れていたが、秀明と会った日の夜は「気分じゃない」と拒否。太郎も不審に感じ始めるのであった。
太郎は“自分が常に正しい”と確信し、基本的に上から目線。妻の綾子が自分を裏切るなんて露ほども思っていなかったが、秀明の浮気相手が彼女だと知ったら、自尊心の強い彼だけに、それを傷つけられた反動で、綾子だけでなく佐藤家にも攻撃を仕掛けてくるはずだ。
支配的な父・太郎と従順な母・綾子の息子として育ち、どこか闇を抱えた様子の高校2年生・慎吾(萩原利久)。麗奈に「もう関わらない方がいいよ。うち、普通の家じゃないから」と言った慎吾は、両親が普通じゃないと知っているようで、その言葉から察するに、どうやら過去にも何かあったことがうかがえる。彼が、今後佐藤家に降りかかる危機を救うキーマンとなるのか?
茄子田夫妻の言動に振り回される佐藤家に、平穏な日々は訪れるのか。
文=斉藤俊彦
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