徹底分析!日本の音楽界におけるユーミンの功績とは?

2018/05/18 21:01 配信

音楽

「ザ・カセットテープ・ミュージック」で「松任谷由実特集」回を再放送!

マキタスポーツと音楽評論家・スージー鈴木が1980年代のミュージックシーンをマニアックな視点で語り尽くす「ザ・カセットテープ・ミュージック」(毎週金曜夜2:00-2:30、BS12 トゥエルビ)。5月4日深夜に満を持して放送された「松任谷由実特集」は、放送1回分では収まり切らない熱いトークが反響を呼んだ。

選曲を担当したのはスージー。「気持ち的には第1回。歌詞を読むと泣くので、メロディーメーカーとしてのユーミンを取り上げます」という前置き付きで、A面は独特の“コード”に注目して「卒業写真」を筆頭に3曲を紹介。スージーはスタジオに設置されたピアノで自ら演奏しながら「ユーミンが出てくるまで、日本人はこんな和音を聴いたことがなかった!」と興奮気味に解説。「ユーミンコード」「プチ転調」などのキャッチフレーズや名言も続々飛び出した。

また、2月に松任谷由実がパーソナリティを務めるラジオ「オールナイトニッポンGOLD」(ニッポン放送)にゲストとして出演したマキタは、その時の印象やエピソードも交えつつ「バーチャルな世界に連れて行ってくれる」と楽曲の魅力を表現。B面は奇想天外なメロディーラインが際立つ楽曲をセレクト。80年代を代表する「メトロポリスの片隅で」など3曲の魅力が語られた。

収録後も興奮冷めやらぬ2人に感想を聞いてみると、「ユーミンの功績をちゃんと語り継がねばという使命感でやりましたね。ユーミンという大きなものの片鱗、氷山の一角しか語れなかった感じもしますが、新しいコードをユーミンが日本で広めたんだということさえ伝えられたら、この企画をやった価値もあるかなと思います」とスージー。

マキタは「“恋愛の教祖”みたいなキャッチコピーや現象面とかに引っ張られて、ユーミンが作ってきた音楽、モノとしての音楽の側面というのは意外に語られてきていないとも思うんです。ユーミンの楽曲のツボっていろんなレイヤーがありますけど、スージーさん独特の解体の仕方、はがし方によって曲のしくみがわかれば何度でも味わえるというか、初期から現在地までのユーミンの曲に対する興味がまた新たにわいてきますね」とコメント。

「第2回はユーミン朗読会。音楽一切かけずに(笑)。第3回あたりでマキタさん選曲になるかもしれない」と続編にも意欲的なスージー渾身(こんしん)の松任谷由実特集は、5月18日(金)深夜2時より再放送される。また、6月1日(金)には初の番組本「カセットテープ少年時代 80年代歌謡曲解放区」(KADOKAWA)の発売も決定。書籍のみの特別企画として清水ミチコをゲストに迎え、そこで繰り広げられた熱いユーミントークも収録される。

取材・文=草野美穂子