──そういえば以前、秋元康さんのラジオ番組(「今日は一日“秋元康ソング”三昧2018」5月3日放送、NHK-FM)に出演されたとき、秋元さんが「憲ちゃんは将来、鶴瓶さんになる」とおっしゃっていて。笑福亭鶴瓶さんのように、ファンからも共演者からも愛される国民的タレントになる、という意味の発言だったと思うんですが。
「いやいや、そういう話は要らないですから(笑)。いや、鶴瓶さんみたいに、あんな素敵で優しい先輩はいないですよ。とにかく懐が深いじゃないですか。どんなにイジられても怒らないし、『ええかげんにせえや~』って言いながら、それを番組とかライブで、ネタとしてしゃべって(笑)。テレビに出ているときも、普段一緒にお酒を飲んでいるときも、鶴瓶さんは全く変わらないですから。確かに、自分もあと10年したら、あんな優しいおじさんになりたいなと思いますけど、それはもちろん鶴瓶さんだけじゃなく、水谷豊さんも、所ジョージさんも、あんな人になりたいっていう憧れの先輩はたくさんいますよ」
──思いつきでライブをやったりするところも、鶴瓶さんと憲武さんの共通点かもしれませんね。
「何らかの表現をできる場所は欲しいですよね。今考えてるのは、お客さんの前で、素敵な音楽をかけながら俺がひたすら絵を描いていく、みたいなライブができないかな、とかね。客席まで絵の具が飛び散るだろうから、お客さんは汚れても大丈夫な格好で来てね、みたいな。何かイメージが湧くと、すぐにやりたくなっちゃうんですよ。ケチャップの容器でのパフォーマンスも、もっと華麗にできるように練習しておこうかな(笑)」
──では改めて、今回ご自身が出演される「白の美術館」の見どころをお願いします。
「この番組に限らず、世の中ではいろんな人が何らかの形で表現活動をしていると思うんですよ。だから、この番組が、自分で何かを表現してみようと思うきっかけになったらいいなって思いますね。『絵なんか描いたことがないから』とか『絵が下手だから』とか、自分で決め付けちゃうと、それ以上の進歩はないですから。いろんな人が、いろんな表現をしているこの番組を見て、表現することって面白そうだなと思ってもらえたら。表現するっていうことにおいては誰もが自由なので」
──それでは最後に、アーティストとしての今後の展望をお聞かせください。
「若い人は、センスよく、かっこよく、っていうところを目指して、いろんなことができるんだけど、俺はもう56歳なんでね、膝が痛いとか、アミノ酸を飲まないとダメだとか、点滴打ちに行かなきゃとか、いろいろと補いながらやっていくことがこれからの課題です(笑)。そんな中で、今回は『白の美術館』という番組のおかげで、“白一色の部屋”っていう世界に入り込んで、一つの到達に近付けたかなと思いますね」
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