飯豊まりえ&武田玲奈、中川大志…気鋭の映画監督・井口昇が語る若手俳優たちの魅力

2018/07/25 15:45 配信

芸能一般

航海士を目指す坂本真鈴(飯豊まりえ)と石川燕(武田玲奈)の奮闘を描き、好評を博したドラマ「マジで航海してます。」(2017年MBS・TBSほか)の続編となるセカンドシーズンの放送が、まもなくスタート! 前シーズンに引き続いて演出を手掛けるのは、「片腕マシンガール」(2008年)、「富江 アンリミテッド」(2011年)、「ヌイグルマーZ」(2013年)など、映画監督としても知られる井口昇氏だ。「監獄学園‐プリズンスクール‐」(2015年MBS・TBSほか)や、映画版が10月12日(金)に公開される「覚悟はいいかそこの女子。」(2018年MBS・TBSほか)など、TVドラマの演出も数多く手掛ける井口監督に、「マジで航海してます。~Second Season~」の見どころをはじめ、映像作家としてのポリシーや、今後の活動の展望などを語ってもらった。

飯豊まりえさんと武田玲奈さんのコンビにお芝居をつけていくのが楽しくて仕方ない(笑)


いぐち・のぼる=1969年6月28日生まれ、東京都出身撮影=七五三木史織


──「マジで航海してます。~Second Season~」が、いよいよMBSで7月29日(日)からスタートします(※TBSは7月31日[火]スタート)。

「僕の作品は、いわゆるファンタジーやホラーが多く、ストレートな青春ものは、それまでやったことがなかったんです。だから、前作で青春ドラマをやらせてもらえて本当にうれしかったんですけれども、それが好評をいただいて、セカンドシーズンへとつながったということで、喜びもひとしおですね。

ファンタジーやホラーの作品を演出する場合、撮影や編集のテクニックだったり、特殊メイクだったり、どうしても“ギミック”の部分が先に来るんですが、青春ドラマの場合は、役者さんたちのお芝居という“心理”の部分が優先されるんですね。実際、前作の『マジで航海してます。』でも、役者さんから思わぬ芝居がいくつも出てきて。それがすごく楽しかったし、僕自身の演出のタッチも、それまでとはちょっと違うやり方を試すことができたんじゃないかと思っています」

──前作は、撮影の段階で既に手応えがあったということですか?

「そうですね。少なくとも、あまり見たことのないタイプの青春ストーリーになるだろうな、ということは感じました。何より、主演の飯豊まりえさんと武田玲奈さんのコンビにお芝居をつけていくのが面白かったんですよ。5話で終わってしまうのがもったないなと思ったくらい。ですから、今回のセカンドシーズンが正統の続編というか、前作からの“続き”の物語だということも、僕にとっては大きくて。飯豊さんと武田さんのその後を撮ることができるのが、楽しくて仕方ないんです(笑)」

──では改めて、飯豊まりえさん、武田玲奈さん、お二人の魅力とは?

「武田さんとは『監獄学園‐プリズンスクール‐』で初めて仕事をして以来、今回が4作目になります。『監獄学園』のころは、演技の経験があまりなかったので、『こう動けば、こう見えるよ』といったところからアドバイスしていたんですが、それから年々、プロの役者さんとして成長してきていますよね。お芝居の引き出しが増えたなというのはすごく感じます。

飯豊さんは、前回の『マジで航海してます。』で初めてご一緒したんですが、そのころから引き出しの多い役者さんでしたね。自分で事前にしっかりと真鈴のキャラを作ってきて、その上で、現場で僕ら演出サイドとディスカッションをしながら、さらに真鈴という役をふくらませていくんです。とても感心しました。

そんなふうに、役者さんとキャッチボールしながら、キャラクターの“心理”をみんなで作り上げていく面白さは、今回のセカンドシーズンの現場では、より深く感じられるようになっています。お2人の新たな引き出しを開けて、今まで見たことのない彼女たちの魅力を引き出せたらと思いますね」