医院の前で捨てられた新生児を拾ったアオイは、その子の世話を担当することに。
アオイは、新生児の愛くるしさに胸が苦しくなるほどに愛情を抱いていくが、先輩看護師の紗也子(水川あさみ)には、「あまり入れ込まないほうがいいよ」と忠告される。
一方で由比産婦人科医院には、1型糖尿病で網膜症を患う妊婦の里佳子(平岩紙)が出産を継続するか悩んでいた。
失明の危険がありながら、夫や母親に「私は大丈夫だから、産みたい」と強く主張する里佳子。しかし、院長の由比(瀬戸康史)はあえて強い口調で「出産は、あなたの存在意義を確かめるためにするものではありません」と告げる。
アオイが世話をしていた新生児の母親が、女子高校生(蒔田彩珠)だったことが分かる。
自分が風呂場で生んだという子どもを見て、吐き捨てるように「その子なんかいらない」と言う女子高校生に怒りを感じるアオイに、紗也子(水川あさみ)は「産んだのはあの子で、あなたはただの看護助手」と助言。
そして、彼女の妊娠時期が3月ごろだったと推測し、「どんな気持ちで桜見たんだろうね」とアオイに語りかける。
妊娠継続を選んだことで、どんどん病状が悪化していく里佳子。
ほとんど視力もなくなってしまったが、改めて家族と由比に「ごめんなさい、きっと、顔も見てあげられない。それでも、生まれてくるこの子と会いたい」と意思を伝える。
そんな姿を見て、アオイは「とにかく一言、あの女子高生に言ってやりたい」と突然医院を飛び出し、自転車で女子高校生の家に向かって駆け出す。
しかし、その長い道のりの中で、女子高校生の葛藤を感じ取り、家の前で引き返す。
女子高校生の気持ちに少し共感してしまったアオイは、医院に戻った後も呆然としながら仕事していた。
それでも産科の日常は過ぎていく。産むことを決心した里佳子、産んだ命を捨てた女子高校生、そしてアオイの中に生まれた感情が何だったのか、アオイにはまだ分からなかった。
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