妻夫木さんとの共演は本当に久しぶりで、本作では一緒になるシーンは少なかったのですが、撮影を通して慟哭する妻夫木さんの表現に感慨深く、とても興奮しました。
石井組の雰囲気は和やかであり、その和やかな中にも常に緊張感がある、演じる側にとって最高の環境を石井監督が作ってくれたことが嬉しく印象深いです。
現代社会に生きる我々にとって、とても重要なテーマが詰まっている作品だと思います。皆さま、心して見ていただければと思います。
この作品は、「ぜひご覧ください!」と言いづらい作品です。それだけ私は、この台本を読んで、ある種のショックを受けました。これは今の時代の日常にある陰を描いた作品です。そしてその陰は、すぐそこのお隣さんにあったりします。視聴者はドキッとしたりヒヤッとしたり、エンドロールでモヤモヤしたり、あちこちへ感情が蠢いているはずです。
石井監督の座組としての腕力と吸引力。主演の妻夫木くんと井上さんの情感あふれる安定感。このお三方がそろうことによって、この危険な作品の本性が浮き彫りになるのを、僕も楽しみにしております。ぜひご覧ください!
石井監督の現場は3回目になるのですが、回を重ねる度にジャッジが早くなっている気がします。以前から、スタッフ・キャストを束ねる統率力もずば抜けていたのですが、今回は益々、ジャッジ、統率力が抜群でした!
妻夫木さんとも3回目になるのですが、どんどん削ぎ落とし、重心を落としている印象でした。監督が石井さんで、主演が妻夫木さん! この現場が楽しくない訳がありません。もちろん仕上がりも!
妻夫木さんは、ぜひ共演してみたい役者さんでしたので、今回ご一緒できて、本当にうれしかったです。
現場での共演シーンは多くはなかったのですが、相対した時の芝居の熱量、そして精密さを目の当たりにし、ただぶつかっていくことしか出来ませんでしたが、最高に楽しい瞬間でした。
石井組は、スタッフ全員が作品を良いものにしようと、作品作りに全力で向き合っている、とてもいい現場でした。誰よりも、監督が楽しそうに現場にいるのが、そんな雰囲気を作り出しているのだと思います。
人間のやり場のない怒りや悲しみがどこに行き着くのか。ぜひ、ご覧いただければと思います。
こんな見た目ですが、実は、僕と妻夫木さんとは同い年です。物語の中で、真実を求めて市役所にやってきた加山と対峙するシーンがあるのですが、その事もあって、かなり意識して肩の力が入りすぎたところもあります。そういう部分が役とリンクしたと思っています。
石井組の、人間の覚悟を肯定する姿勢に助けられました。この作品はタイトルの通り、登場人物、音楽、映像の全てが物語を通して『乱反射』しています。その中で、主演の妻夫木さん、井上さんのお二人が示したものは普遍的で、僕には神々しく映りました。この『乱反射』をどうぞそのまま呑み込んで見ていただけたら幸いです。
これまで何度か母親役を演じさせて頂いた時は、とても可愛らしい少年でしたが、今回は精悍な男性になっていて、頼もしかったです。でも、笑顔はあの時の少年のままでした。
スタッフの皆さんが、石井裕也監督の作品を心から愛しているのが伝わってきました。そして、その作品に対しての取り組み方が、なんとも言えない柔らかい集中力に満ちていて、とても心地よかったです。
市井の人たちのそれぞれの物語が、響き合い波及し合う。石井裕也監督の真骨頂の作品です。ぜひご覧ください!
石井監督は撮影中、テストの時にたまたま起こった事を、とても面白がる方です。それをもう一度演じるのはなかなか大変ですが、監督はあきらめません(笑)。
私の役は、街路樹伐採反対運動のリーダーに持ち上げられた主婦ですが、とても暑い日にエキストラの方たちと全力で街路樹の並木道を何回も走らされてヘトヘトになりました(笑)。
『乱反射』は、日常誰もが思う「これ位のズル、勘弁してよ。」と行動したことの連鎖で悲惨な事件が起きてしまった辛いドラマですが、心に残る見応えのある作品です。どうぞお楽しみに!!
妻夫木君と同じ現場にいると…すーっと物語の世界に誘われる。各々の役を進化させ、共に生き生きさせる力を持つ事が出来る俳優だ!十数年前、初めて一緒になったとき…リアリティーのある自然体な芝居に圧倒された事を思い出した。それは今回も同じで、井上さんとの家族のシーンは、やはり生き生きしていた。妻夫木君から放たれる“演技の乱反射”は嬉しい限りだった。ありがとう!
石井組の現場には絶対停滞は無く、その代わり探究はたっぷりある。照明、音響、小道具等々、監督の下、作品に対する探求心は大きな輪になった。監督が優秀だから優秀なスタッフが集合するのか…分からないが、ドラマの神様が降臨したと私自身は勝手に決めている!!
群衆劇ミステリー、ご家族で見て頂きたいです。終わったあと、会話が弾むと思います。
妻夫木さんとはこれまで何度も共演しているが、いつも思うことは、共演者にまるでフルスイングをさせるような球を投げてくることだ。その都度、その球種はバリエーションを増やして、それに対面するのが楽しい。私が信頼できる俳優である。
石井裕也監督は映像のカット割りや技巧にこだわらず、人間本位つまり心の動きを求めてくる、現在では稀有な映画作家だ。彼と仕事ができることは、私の中ではご褒美とも言える。
見どころは、萩原聖人さんの鬼気迫る演技。初めての共演で大きな刺激を受けた。そして、妻夫木さんと井上真央さんの共感できる自然な夫婦のやりとり。これがドラマを観る者の心に忍び寄るように迫る。
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