夢みるアドレセンス・小林れいが “くノ一” に「着てみたら私もセクシーでした」【舞台「NINJA ZONE」特集】

2018年9月5日から上演される舞台『NINJA ZONE』は、まったく新しいエンターテイメント作品だ。今作は総監督を務める、映画監督、プロデューサー、スタントマンとしてワールドワイドに活躍する坂本浩一が、長い海外生活から得た視点から外国人が見たいと感じる日本アクション演劇を構築。忍者、サムライ、アクション、殺陣、ダンス、ロック、アイドルなど、さまざまな要素を圧倒的なスピード感で見せる。

物語の舞台は、未来でも過去でもない架空の街「華舞綺TOWN（カブキタウン）」。犯罪者たちが棲みつき、治安という概念が崩壊した治外法権エリアで、街を仕切るのは2代目秀忠率いる強大な悪の組織「徳川組」。そんな街で唯一、人々が安らげる場所が、竜宮館〈DRAGON INN〉。しかし、組長の徳川秀忠は、街の支配を深めるために、”伊賀流YAKUZA-NINJA六人衆BURAIKANN”を招集し、竜宮館の排除に動き出す。だが、竜宮館〈DRAGON INN〉で活躍する5人組のパフォーマンスグループ“BLASTING GIRLS”は、実は甲賀流のくノ一で、そんな“BURAIKANN”たちと激しくぶつかり合う！

今作で“BLASTING GIRLS”の一員である橘華（きっか）を演じるのは、アイドルグループ「夢みるアドレセンス」の小林れい。モデルとしても活動しつつ、ことし3月の劇団スーパー・エキセントリック・シアターの舞台でアクションに初挑戦するなど、役者としての活動も広げている20歳だ。

――『NINJA ZONE』について、最初に聞いたときの印象は？

これまで年に一度しか舞台をしたことがなかったのですが、春に舞台をしたばかりだったので、こんなに早い段階でオファーをいただけた！と驚きました。アクションはその春のSETさんの舞台で初めて挑戦させていただいて、感覚を忘れないうちにまたやりたいなと思っていたところだったんです。総監督の坂本浩一さんはアクション界で活躍されている方ですし、キャストの皆さんもアクションで有名な方ばかりなので、その中でできることがすごくうれしいです。でも、本格的な殺陣をやりながら、ダンスもあるということで、どんな作品になるのか想像がつかないですよね。

――作品世界もユニークですよね。

舞台となる時代もいろんなものがミックスされていて、面白いですよね。衣装も私みたいに忍者スタイルの人もいれば、食堂で働いている普通の洋服の方もいたりして、いい意味で統一感がないから、より独自の世界が出来上がる気がします。アクションが好きな人も、お芝居が好きな人も楽しめる作品になると思いますよ。

――演じる橘華はボーイッシュ担当ですが、衣装を着てみていかがですか？

セクシーですね（笑）。ほかにセクシー担当の方がいるんですけど、着てみたら私もセクシーだなって思いました。

――橘華（きっか）はツンデレキャラですよね？

ツンデレで、自分が思っていることをうまく伝えられない人なんです。裏腹なことを口にしちゃう子。でも、みんなのことをよく見ていて、みんなのことを思っている真面目な子なんです。それから、忍びなので、いつ殺されるか分からない緊迫感を身にまとっていなきゃいけない。でも、普段はパフォーマンスユニット“BLASTING GIRLS”（BG）の一員として踊って歌う女の子で、よどんだ街で生きる人々に勇気を与える存在なので、そこは緊迫感を取り払って演じたいです。

――BGは5人それぞれにキャラクターが立ってますよね。

そうなんです。それぞれに個性が異なるんですけど、実際に会ってみたら、蒼役の春川芽生ちゃんとちょっと似ていて（笑）。声が似てる子もいるので、稽古をして違いをつけていけたらいいなと思っています。BGのアクションは、カポエラっぽいものを目指しているそうなので、楽しみです。ただアクションは普段ダンスで使用するのとは違う筋肉を使うので、しっかり稽古して、しっかりくノ一になっていきたいと思っています。

――そういえば、橘華のイメージカラーがオレンジですね。

夢みるアドレセンスでもオレンジなので、一緒だ！と思いました（笑）。スタッフさんが合わせてくださったのかな？　たまたまかもしれないですが、馴染み深い色でうれしかったです。

――橘華と共通する部分は？

ツンデレではないですね。ツンもデレもないです。

――小林さんはマイペースそう。

マイペースです！ バレちゃったんですか？ 私、ボケてるんですよ！ だから、橘華とはぜんぜん違うんですけど、脚本を読んでいてキャラクターが見えてきたので、まず感情を掴んで、橘華という人間を作っていけたらと思います。口調はツンツンしてますが、みんなのことを考えているやさしい子なので、そこを大切にしていきたいですね。

――ほかのキャストや、役で気になる人はいますか？

ほぼ初めての方ばかりなんですけど、みなさんに会ったらすぐに演じている姿が想像できて、ピッタリだったんですよ。違和感がなくて、「すご！」って。特に、竜宮館＜DRAGON INN＞の女主人・朱絹（あけぎぬ）はセクシーなキャラクターなんですけど、演じられる桝田幸希さんもとても色っぽくて、声もセクシーで「想像できる！」と思いました。

――ご自身で楽しみにしていることは？

アクションでもお芝居でも学べることが一番うれしいです。坂本浩一総監督と、演出の石山（英憲）さんからもたくさん学びたいですし、共演する皆さんもお上手な方ばかりなので、いっぱい勉強したいなと思っています。例えば刀を持ったポーズ一つにおいても、力を入れる部分を知るだけで、見え方がぜんぜん変わるんです！　 短い期間ですけど、たくさん身に付けたいと思っています。

――舞台を楽しみにしている方にメッセージを。

今までにない作品になると思うんです。アクションメインですが、シリアスなストーリーがあって、そこにダンスも歌も入ってくる。豪華な舞台で、どこを切り取っても楽しめる舞台になると思います。個人的には“夢アド”で見ている私と違う顔をお見せできると思うので、そこを楽しみにしていただきたいです！