2018年10月期に木村佳乃が平凡な主婦から“戦う女将”へと華麗に変身する土曜ナイトドラマ「あなたには渡さない」がテレビ朝日系で放送されることが分かった。
1996年に刊行された連城三紀彦の小説「隠れ菊」(集英社文庫刊)が原作の同ドラマは、「決して負けたくない」との思いで戦う女性たちと、その渦中に巻き込まれ消耗していく男たちの激しくも美しい愛憎劇。
主演の木村が演じる上島通子は、料亭の御曹司で板長を務める夫・旬平(萩原聖人)の元に嫁ぎ、結婚して20年になる専業主婦。
二人の子供にも恵まれ平穏な日々を送っていたが、ある日突然通子の前に夫の愛人と名乗る女・矢萩多衣(水野美紀)が現れ「ご主人をいただきにまいりました」と告げる。
6年前から関係を持っていたと語る愛人・多衣は、通子に夫の署名入りの離婚届を突きつけ、さらに夫の母である亡き姑は自分たちの関係を歓迎していたと驚きの事実を告白。
しかも、夫の料亭は多額の負債で倒産寸前であることも発覚し、思いもよらなかった事実を次々と突きつけられた通子は、多衣に旬平との婚姻届を6000万円で買い取ってもらう形で費用を捻出し、自らが女将となって料亭を立て直すことを決意する。
ドラマでは、原作小説を現代版にリメークして物語を展開。40代の男女の愛憎渦巻く群像劇と主人公が女将として、女として“変身”していく様を、より共感性の高いものにして描いていく。
木村はドラマの題材について「最初に『大人のドラマを一緒に作りたい』というお話をいただき、とても光栄でうれしかったです。私自身、ドロドロした良質のドラマを見るのがすごく好きなんですよ。小さい頃から親に隠れてコッソリ見ていました。見ちゃいけないって言われれば言われるほど、見たくなるものですよね(笑)」と胸をふくらませている様子。
そんな木村演じる通子と、女のバトルを繰り広げる多衣を演じる水野は「木村さんはとても明るくてかわいらしいイメージしかないので、バトルになったときにどういう表情をされるのかが楽しみなのと同時に怖くもあります」と共演する木村の変貌に期待していた。
また、多衣と6年間の不倫関係を続けた末に通子との別れを決意する料亭の板長・旬平を演じる萩原は、「みんなが嫌っているようで、実は大好きな題材だと思います。『幸せになりたいと思って生きているけど、たぶんなれないかも』『この先どうするんだろう』というスリリングな感じって意外と誰もが嫌いじゃないんじゃないかなって気がするので。幸せになれるかどうかは分からないですけど、人としてはいろいろ変われるきっかけになるのかなと思いますね」とスリルを味わえるドラマであると語った。
さらに、通子の兄の友人で密かに彼女への想いを抱えていた中堅建設会社社長・笠井芯太郎を田中哲司が演じる。田中は同ドラマについて「怖いです。もう『怖い』しか出てこない(笑)。私生活ではあんまり巻き込まれたくないですが、そこはドラマの醍醐味なので。思う存分グチャグチャしていきたいなと思います」と撮影を楽しみにしているよう。
最後に木村は「大人の方はもちろんですが、お子さんたちさえも惹きつけられるような作品にできたらいいなと思います」と意気込みを語った。
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