スージー鈴木は、トークを進めるにあたり、その豊富な音楽知識の中から厳選した「事件簿」を8つ用意。大滝詠一関連の逸話を中心に、最も近いところにいたであろう伊藤銀次に、事の真相を尋ねていった。その「事件簿」とは以下のようなもの。
1)「大滝詠一・南海ホークス発言」事件、2)「高円寺ムーヴィンのBGM」事件、3)「山下達郎、大滝詠一に反抗」事件、4)「告井延隆ラーメン破門」事件、5)「大滝詠一に『日本の喜劇人』を薦める」事件、6)「次は僕が歌うよ」事件、7)「キーが1音高かった」事件、8)「銀次、そのジェイ・グレイドンみたいなギターは僕の仲間じゃないんだ」事件。
2)は、東京・高円寺のロック喫茶「ムーヴィン」で、伊藤が、アマチュアバンド時代の山下達郎の自主制作盤『ADD SOME MUSIC TO YOUR DAY』を耳にしたことから二人の、ひいては大滝詠一と山下達郎の出会いにつながったという事件。
その盤を聴いた伊藤は「ビーチ・ボーイズをやろうとしているのは間違いない。(山下達郎の)リードボーカルが始まると、『スゴイ!』『ビーチ・ボーイズよりもビーチ・ボーイズだな』と思った。パッと聴いただけで、歌い方のセンスはズバ抜けてるなと思ってビックリした。さっそくジャケットの裏面にあった電話番号に『アルバムが欲しいんですけど』って電話した」という。
「このアルバムのことを大滝さんに話したら、『連れてきなさい』という話になって。大滝さんはアルバムへのコーラス参加を山下くんのグループに依頼しようとした。山下くんは『コーラスグループと誤解してもらっては困る』みたいなことを早口で話して。隣で僕が凍り付くほど生意気だったけど、大滝さんは帰った後に『イイね! 生意気なのイイね!』って。『若獅子』っていうあだ名をつけた」(事件簿3))という思い出にも言及した。
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