――時間拡大となる初めての収録を終えての感想をお願いします。
スージー:60分と思うと、長くなりますね(※収録時間は2時間近くに達した)。
マキタ:長い(笑)。実は物理的事情で1回目収録前に、2回目を撮りましたが、そっちは意識してしまったんでしょうか。70分しかしゃべらなかった。
(会場笑)
スージー:それも長いっちゃ長い!
マキタ:60分の番組を、60分でしゃべってもしょうがない、多めにしゃべった方が良いと思って、1回目の分はたっぷりしゃべってやれ!って思ったら倍になってしまった。どうもチグハグ。僕とスージーさんは永遠にしゃべってしまう。
スージー:何球でも投げられるんです。金足農業の吉田(輝星)くんみたいに。
マキタ:尻上がりに急速に伸びていく。
スージー:それが一番の感想ですね。
マキタ:(放送時間の移動を意図して)あんまり、客層を意識したり、時間帯を意識したりはしたくないな~という。
スージー:私は少し意識したのか、マキタさんがビンボールを投げてくるので、中途半端なことを言うおっさんになってしまったところはありました。
マキタ:番組内・番組発で育った言葉もあって、コード進行のこととか、ドラマティックマイナーみたいな言葉とか、あたかも100年前からあるみたいにしゃべってますけど、変に遠慮してやるのはよくないなとは思ってます。若干かみくだいて説明する必要はありますが。
スージー:新しいお客さんも面白がっていただいたり、驚いてくれたら、さらに育っていくのかなと。
――1時間のゴールデン枠への変更は、どういうところが支持されたと考えていますか?
マキタ:抑圧された民たちがいるんじゃないですか?(笑) 一消費者として番組やネット、本を見ていても、欲しいものにたどり着けない。
あってもちょっと角度が違う、深さが足りないとか、不満足を感じるんです。だから僕は書き手になって本を書いたり、あるいは番組をやったりするんですけどね。
僕やスージーさんと似たような人が意外といたんじゃないかなって思う。そこに届けるべきものを届けている気がします。
スージー:吉川晃司、忌野清志郎の歌詞とか、佐野元春の符割がどうしたとか、ユーミンのコード進行がどうしたとか、そこを気にしていた方は、全国にどれぐらいですかね、20万人ぐらいはいますかね。
そういう方々が見てくれているんじゃないかと。
ややメインロードに出ますから、そこで20万人が50万人に増えるのか、やっぱり20万人のままなのか。後者の気配もありますが(笑)。
――今日2000年代以降の楽曲が出てきました。ゴールデン進出で、今後は新しめの楽曲が出てくるのでしょうか?
スージー:タイトルバックに「80年代」とあるので(笑)。ただ、60分ですから、遊びができると思います。
たまには2000年代とか、70年代、60年代のグループサウンズ…それもタイガースやスパイダースじゃなくって、ゴールデン・カップス、ダイナマイツ…。
(通常)8曲を選びますので、80年代以外があってもいいかと。一部の方ならご存知だと思うんですが、「プロポーズ大作戦」のフィーリングカップル5対5の4番目みたいにですね、
マキタ:例えが(笑)。
スージー:変化球を混ぜていいと考えていまして、グループサウンズも射程に入ってくるかもしれませんが、ど真ん中は80年代ミュージックだと思っています。
マキタ:80年代だけに限ってやり続ける方がいいってことも分かるんです。80年代のこの曲がいいよねとか、こういう光の当て方もあるんだよって紹介するモチベーションが今のところまだ全然ある。
だけど、ただのクセになって、80年代の曲だけをやるっていうルールだけにしばられて、演者が乗ってもないことをやるんだったら、他の年代に移してもいいと思います。
しゃべり手が乗ってやることの方が重要かなと。内容が分析的だったり、ところどころエモーショナルになったり、この二人なら年代に限らず、古いものをただ懐かしんでしゃべるということはないので。
スージー:番組名がいつの間にか「ザ・ミニディスク・ミュージック」になっているかもしれませんね。90年代がミニディスク・ミュージック、ゼロ年代がMP3ミュージック。
マキタ:ミニディスク時代短かったな~、あれ良いメディアでしたけどね。
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