――ゴールデン1回目は、「グッとくる歌詞」ですが、特にお二人がグッと来たポイントを教えてください。
スージー:いよいよ「ザ・カセットテープ・ミュージック」がRCサクセションを迎え入れました。ブルーハーツとRCは後回しにしようと、そこに頼ると番組の軸が強く規定されるんじゃないかという恐れもありましてね。
ですが今回やはり、グッとくる歌詞というフレームで、RCはありかなと。この番組で、20万人の音楽ファンの方々を1968年都立日野高校の屋上に連れていくということ自体に私、グッときました。
いよいよ禁断の果実に触れてしまったという感じがしておりますね。
マキタ:お送りした歌詞は僕の子どもみたいなものなんで(笑)、自信をもって、みんなかわいい子だろって言えますね。よその子でも、シナロケ(シーナ&ロケッツ)の曲は全く知らなかったけど、グッときてしまいましたね。
スージー:浜田省吾の「I am a father」に匹敵するママソング、マザーソングですね。
マキタ:しかもロックママでしょ。ロックママってのが良いじゃないですか。知らなかった曲を知れた。今の自分の心情とか、年代のこととかも加味すると、ああいうのまだあるんだなって…良かったですね。
――9時放送になってから、初めてこの番組を見る人にメッセージをお願いします。
スージー:若い方もいるかもしれませんが、恐らく、どツボにハマるのは40~50代の方だと思います。昔の音楽を堂々と語れるメディアがあるんだと(言いたい)。
この番組は手放しで「昔のものは全部良かった!」「昭和歌謡最高!」みたいなことは言いませんし、マニアックな方が素晴らしいとか、知っている人が偉い、知らないのはバカだみたいな上から目線もありません。
昔の音楽をあけすけに、単なる思い出話じゃなくて評論的にロジカルに、客観的に語りたいと思いながらもちょくちょく主観が入るという絶妙な配合になっています。
マキタ:この時代なんで、口コミに期待したいですね。Twitter市民との相性がどのぐらいなのか分からないですけど、「あ!今始まった!」ってブワッと拡散していく風景は見てみたい。
それでまかり間違って、若年層の目に触れてしまった時に、その準備はありますから。大丈夫ですから。
スージー:ありますか?
マキタ:あります。僕、いつも心の中に16歳の娘がいるんです。16歳の娘に今日の内容を見せても大丈夫だと思います(笑)。
嫌がるかもしれませんが、芯は外してないじゃないかなと。そういうプレゼントがのちのち花開いてくれてたらいい。
若い子たちにおもねったことをするわけじゃありませんから、自分たちと同志の人たちに向けてちゃんとしたメッセージを発信していけば、良い口コミの広がり方をするだろうし。この時代は、変な公式感はあんまりよくないとも思うんですね。
スージー:公式感?
マキタ:うん。オフィシャルな公式の発表は良くない、情報として弱いと思うんです。
スージー:情報解禁とかね。
マキタ:だから、非公式感を持って熱くしゃべっているものの方が口コミとかは広がりを持ちやすいんじゃないかなと思う。そのニュアンスというか、雰囲気を大事にしたいなと思う。
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