田中れいな主演「ふしぎ遊戯~蒼ノ章~」開幕!「人見知りで最初は心の距離があったけど」笑いの絶えぬ仲間と作り上げた完結編。歌唱、殺陣、コメディと演者、原作の魅力を凝縮!!

2018/10/13 23:00 配信

アイドル

田中れいな主演のミュージカル「ふしぎ遊戯~蒼ノ章~」が全労済ホール/スペース・ゼロで開幕。囲み取材ではいつものように楽しい物言いで笑いを誘っていた


田中れいな主演ミュージカル「ふしぎ遊戯~蒼ノ章~」が10月13日から、東京・全労済ホール/スペース・ゼロで公演を開始。前日には本公演に先立って、ゲネプロ・囲み取材が行われた。

「ふしぎ遊戯」は渡瀬悠宇による人気少女漫画作品で、今回上演される「蒼ノ章」は、2016年に上演された「朱ノ章」から続く完結編。

「四神天地書」という不思議な本の中の異世界に吸い込まれてしまった夕城美朱と親友の本郷唯は、本の世界で「朱雀の巫女」「青龍の巫女」という対立する国同士の巫女になり、敵対してしまう。それぞれの神を召喚し、3つの願いを叶えるべく「七星士」を探す旅の中、美朱と唯は朱雀の七星士・鬼宿を巡り、戦い、亀裂を生んでしまうことになる。

田中は前回から引き続きヒロイン・夕城美朱を演じる。ダブル主演の鬼宿(たまほめ)役・平野良ほか、前回から顔馴染みのキャストもいるはずが、「2年空いたから心の距離が空いてて(笑)」と、最初は人見知りを発揮していたことを告白。

平野から「そんなこと言う?」とツッコミを受けながらも、「稽古をしていたら毎日があっという間ですごく楽しくて。今回もふざけたシーンは多いんですけど、それ以上に感情の上がり下がりが激しくて、難しいなと思うシーンが多かった。それでも早くたくさんの人に見てもらいたいと思う出来になっているので、感動を与えられるように頑張ります」と意気込みを語った。

「朱ノ章」以前より、シリーズ初演から参加している平野は、「今回は今回で新しい作品だと思ってるんですけど、やっぱり足かけ8年、これまで積み上げてきた思いがしっかり乗っている。見終わった時に『ものすごい作品を見たな』という感想を持っていただけると思っています」と自信を覗かせる。

さらに、昨日前作のDVDを見てきたという田中は、「自分の台詞の言い方とかに笑っちゃったんですけど、この2年、色々な作品に携わらせてもらい、たくさんの役者さんから勉強させてもらってからの今回だからと」と、自分の成長を確かめるように答える場面も。それに紐づくように、以前は「しゃっ! 歌来たぜ!」という気持ちがあったが、今回は歌唱だけでなく、「台詞の延長、メロディを付けながらの台詞も2年前よりしっかりできるようになっている」と、本公演に向けて気持ちを高ぶらせていた。

毎日どこで大爆笑が起こる、笑いの絶えない稽古場だったという今回。前記事・公演前インタビューで聞いたポイントと共に、ゲネプロ公演で感じた印象を少しだけ伝えていこう。

「ふしぎ遊戯~蒼ノ章~」は10月21日(日)まで公演


“田中れいな”らしさ全開の夕城美朱


この1つ前の舞台「信長の野望・大志」(本年5月)のお市で見せたように、2年の間で芝居の幅を広げている田中だが、今回の明るく元気で可愛い美朱は“らしさ”全開のキャラ。ツンツン(たまにデレ)していた「悪ノ娘」(2017年)のリリアンヌも彼女に適役だったが、笑顔の多い美朱はさらに素の魅力を見るようでもある。

もちろん、それも芝居の1つであるのだが、「彼女の笑顔が好き」というファンには楽しみどころの多い作品。泣いて、落ち込んでという感情の振りの大きいシーンにも注目で、そこは田中だけでなく、平野、本郷唯役・宮崎理奈ら役者全員同様のこと。

その迫真の演技を実際に見て、目の当たりにしてもらいたいところだ。役者の芝居を生で見られることこそ、映像にはない舞台ならではの魅力なのだから。