スマホという身近なテーマが話題を呼び、映画化のオファーが殺到したという志駕晃の同名小説が原作の「スマホを落としただけなのに」(11月2日・金公開)。千葉雄大が演じたのは、黒髪の女性ばかりが狙われる連続殺人事件を追う新人刑事・加賀谷学。元プログラマーという異色の経歴を持つ加賀谷について、「すごく前向きで一生懸命生きている男」と語る千葉に、今回の役どころや作品の見どころなどを聞いた。
――台本を読んだ印象を教えてください。
分かりやすく劇的な展開で進むというよりは、徐々に不気味な感じが襲い掛かってくるミステリーだと思いました。そして一人一人のバックグラウンドが色濃くある話だという印象がありました。
――加賀谷という役をどうとらえましたか?
過去につらい経験をしていながらも、紆余曲折があったにせよ、すごく前向きで一生懸命生きている男だと思いました。刑事になったきっかけについて「昔から事件に興味があった」というようなセリフがありましたが、ニュースを見ながら、どこか他人事ではないと思っていたのかもしれませんね。“もしかしたら自分もそうなってしまうかもしれない”と共感する部分もあったりして、ちょっとした恐怖みたいなものを抱えながら生きていたのかもしれないけれど、そうならずに生きてきた強い人なんだろうと思います。
――演じてみて難しかったことは?
加賀谷の登場シーンは新人特有の熱量があって割と騒がしいんですけど、後半に向けてどこか含みを持たせながらシリアスな方向に持っていけるよう考えながら演じていました。あと、元プログラマーという役どころだったので、専門用語が多く覚えるのが大変でした。
――刑事役ということでアクションシーンもありますね。
犯人を取り押さえるシーンは、監督から「できない人が一生懸命死に物狂いでつかみ掛かる感じで」と具体的な演出をいただいたのでそれに沿うようにと考えていました。あと息づかいですね。監督がよく本番前に「息づかいをお願いします」って言ってくださったので、そこをしっかりと意識するようにしていました。
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