「LIFE!」総合演出に聞いた!ドラマ制作秘話『題材は忍者しかないと思いました』<忍べ!右左エ門>

2018/12/19 11:00 配信

ドラマ インタビュー

3人で江戸城に忍び込む序助(中川大志・左)、長次(古田新太・中央)、右左エ門(内村光良・左)(C)NHK


12月19日(水)にスペシャルドラマ「LIFE!スペシャル 忍べ!右左エ門」(夜10:00-11:10、NHK総合)が放送される。

同作は、コント番組「LIFE!~人生に捧げるコント~」のスタッフ、キャスト陣が制作する時代劇コメディー。

元忍者の右左エ門(内村光良)は、かつての忍者仲間の長次(古田新太)から、息子の序助(中川大志)の結婚相手・おこと(永野芽郁)の生き別れた父親(堤真一)捜しを頼まれ、久々に忍者業をすることに。おことの父親が江戸城に囚われていることを突き止めた右左エ門は、長次、序助と共に救出に奔走するというストーリーだ。

本格アクションあり、ホロリと泣ける(?)人情話あり、ハチャメチャなお笑いありの本作が、いかにして生まれたのか。普段のコントでは総合演出を務め、本スペシャルドラマでも演出を手がけている西川毅氏に語ってもらった。

――「LIFE!」の制作チームでドラマが作られることに、とても驚きました。制作決定の経緯と、決定当時の率直なお気持ちをお聞かせください。

コントを制作しているうちに、長尺のコメディーにも挑戦したいという思いが膨らみました。それも、例えばディズニー映画のように子供も大人も満足できるドラマに。

「LIFE!」のコント作家の一人である倉持裕さんとプロットを考えて提案したところ、企画が通り、制作に至りました。

ドラマの撮影はコントと違い長丁場、持久力勝負のところがあります。新しいことに挑戦する高揚感はありましたが、慣れない長丁場を乗り切れるかどうか、不安感もありました。

――なぜ、忍者を題材にした時代劇を描くことになったのでしょうか?

現代的な設定での笑いは「LIFE!」でやっているので、そことは差別化をしたかったです。

また昔は、現代とは違いなにかと不便です。そのことが笑いの仕掛けにもなるので、時代劇はコメディーに向いていると思っていました。

また、今回の作品は親子で楽しめることを目指しています。忍者は、子どもたちはもちろん、その神秘性から大人たちをも惹きつける魅力があります。笑いの観点からもスパイものは緊張感を作りやすいので題材としてはうってつけです。そう考えると忍者しかないと思いました。

――できあがった台本を読まれた時、どのような印象を受けましたか?

倉持さんとプロットを作っている時は、撮影のことはあまり考えませんでした。そこを考えると発想が小さくなる懸念があったので。無邪気にあれもこれもという感じで、楽しいと思うものを詰め込みました。

しかし、台本にして、いざ現実的に撮影のことを考えたら夢から覚めたと言うか…右左エ門たちの江戸城の侵入を阻む仕掛けやからくりの多さ、アクションシーンの数々。「これは撮影が本当に大変だな…ヤバいな…」と変な汗をかきました。