共に日系二世でUCLAの同級生でありながら、「日本人であること」に正反対の考えを持つ賢治(小栗)とチャーリー(ムロ)。
鹿児島出身の両親を持ち日本で教育を受けた賢治は、アメリカ人であると同時に日本人であることに誇りを持っていた。
一方、幼いころに強盗に父を殺されるなど苦労を重ねてきたチャーリーは、アメリカで成功するため日本人であることを捨て去ろうとしていた。
正反対の生き方をする2人の人生は、歴史の流れに翻弄(ほんろう)されながらも交錯し、時に助け合い、時にぶつかり合う。その「悲劇の対立」の行く末に待ち受けていたものは…というストーリーだ。
意外にもテレ東ドラマ初主演となる小栗は「プロデューサーの田淵(俊彦)さんからとてつもない数の手紙を頂きそれに心を動かされました。
出演が決まった後に頂いたのと合わせると全部で15通くらい。こんなに手紙を同じ人から頂いたのは初めてです。とても熱い思いが伝わってお引き受けしました」と、出演の経緯を明かす。
また、本作への思いについて「実際、自分も戦争を題材にしたドキュメンタリーでハワイの日系二世の方に会わせていただいたこともあったので多少の事は知っていましたが、第二次世界大戦が行われている時、日系アメリカ人がここまできつい、過酷な状況を生きていたということは知らなかったので、『二つの祖国』の原作を読んで衝撃を受けました。
今だからこそ伝えたいこともあると考えチャレンジしたいと思いました」と明かす。
さらに、プライベートでも親交のあるムロと今回はライバル役だが「売れっ子ですから胸を借りるような気持ちでいようと思います。どんなに仲の良い人でも敵対する役をやることはありますし。相手を刺激したい、発破をかけたい、という気持ちがお互いにあります。
自分の父親が山崎豊子さんの作品が大好きなんですが、チャーリーをムロくんがやるといったら『全然違う!』と(笑)。『あの役は茶化さないでね』といっていました。
チャニング・テイタムくらいを想像していたんじゃないでしょうか(笑)。でもチャーリーを見ると生い立ちを含めてムロくんとどこかリンクするところがあるので。初めて『二つの祖国』を読んだ時からチャーリーをムロくんがやったら面白いのにと思っていました。
昔から語り合ってきた友人という点や上を目指しているという点もムロ君は昔は本当にそういう所が如実に出てる人だったり。それも含めチャーリーとつながるところがあると感じていました。本人にもチャーリーとシンパシーを感じる部分もあります」と共演を楽しみにしているようだ。
視聴者に向けて「なかなか重たい話なので視聴者の皆さんも見るのにパワーがいる。それをどう視聴者の皆さんが受け取るのか分からないですが僕はこの作品が大好きですし、こういう作品を見たいと思っています。
一生懸命作って、皆さんにも見てほしいし、自分としては自分の父親が喜んでくれる作品になればいいなと思います」とアピールした。
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