頑固な一面があり、時に福子らを振り回す個性的な自身の役については「鈴の生まれは明治時代で、娘たちより昔気質な人です。ご先祖が武士の家系で、その教えというものを、いつも心の支えにしています。
子供が小さいころに夫と死別しているので、女手一つで一家を支えていくというのは、経済的にはもちろん、物語の昭和初期の時代にはいろいろな面で大変なことがあったと思います。
子供たちを、そして何より自分を支えていくために、『私は武士の娘です』『あなたたちは武士の娘の娘です』と口にすることで、ずっと気を張って頑張ってきたんじゃないでしょうか」と分析する。
また、「生命力があふれていて、いろいろなことがあっても切り替えが早くて、いつも前を向いて歩いていく…そういう鈴の元気なところがすてきだなと思います」と鈴の魅力を語る。
さらに「鈴は夫の事で苦労してきたので、娘たちには堅い仕事の人といっしょになってほしい、私のようにはなってほしくない、という思いがあります。
にもかかわらず、娘たちは芸術家や発明家と結婚してしまうので、いつまでも心配してついつい口出ししてしまうんです」と鈴の気持ちを代弁した。
福田靖が手掛ける台本を「本当に面白い」と語る松坂は「鈴をどう演じたらいいのか分からないこともあるんですが、リハーサルをして、本番をしていくうちに、しっくりくるんです。
びっくりするような展開やせりふもありますが、いざ演じてみると、話としてスムーズに流れてきます。
でも、そんなびっくりするようなせりふも、鈴の本心がそこにあるからだと思います。ちょっと憎たらしい言い方になりそうなときは、演出の方とも相談して『じだんだ踏んでるみたいな感じで』といったふうに、決して陰湿なキャラクターにならないように、軌道修正しています」と試行錯誤しながら鈴を演じているようだ。
個性豊かな面々が揃う現場では、「安藤サクラちゃんも『これから家族と一緒にいるよりも、スタジオの皆さんと一緒にいる時間の方が多くなるので、本当の家族に会うような気持ちでやっていけたら』とおっしゃっていましたが、現場はフレンドリーで肩に力の入らない感じで、とてもまとまりのいいチームです」と印象を語る。
そして「それは安藤サクラちゃんの人柄も影響していると思います。温かいですし、心の中が優しい人なので、そういうみんなを思いやる気持ちが、チーム全体にいい感じに伝わってまとまっているのだと思います」とコメント。
最後に「脚本の福田先生が『“朝ドラ”はマラソンだけれども、1本1本が100メートルダッシュのように』とおっしゃっており、あの時代をみんなでたくましく前を向いて生き抜いていく、そんな生命力や元気な感じ、現場の温かくて優しい感じが、視聴者の方に伝わったらうれしいです」とアピールした。
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