――原作はご存知でしたか?
(出演が)決まってから読みました。すごく難しい言葉が連なっていて、まずは何も考えずに読んだんですけど、その時は訳がわからなくて、「何を言っているんだろう?」という気持ちだったんですね。でも、そう思いながらも、やりたいことと言いたいことは分かるなって感じでした。
わざわざ“好きの定義”とか「もういいじゃん! 好きで!」と私は思ったんですけど、あえてそこを追求していくというのが、この作品の面白さだと思いました。
――そんな作品で氷室菖蒲を演じると聞いた時の心境は?
最初に「決まったよ!」ということは聞いていて、役は聞いていなかったんですけど、「表紙の子」だよって(後で)言われたんです。「主演だよ」と言われて驚きました。
(今回の作品は)ドラマと映画があるじゃないですか。ドラマでの主演は初めてだったんですね。まさかって思ったし、見たらめちゃくちゃクールな感じのキャラクターだったから、「あら、マジか!」と。
でも、読み進めていったら、(氷室には)すごくかわいらしい部分だったり、乙女な部分があったりしたから、これは演じがいがありそうだなって思いました。
――雪村を見つめる目は確かに乙女でしたね(笑)。
ありがとうございます(笑)。そこはすごく意識していました。雪村を見る目と、他の人たちを見る目、神凪を見る目も然りですけど。雪村に対する目だけは意識しましたね。
――氷室はどんな子ですか?
“ツンデレ理系女子”と言われているのもあって、すごくクールで固そうなイメージがあるんですけど、実はめちゃくちゃ乙女だし、すごく一生懸命だし、真っすぐだし、不器用ながらに好きっていう気持ちが溢れて出ているところだったりとか、めちゃくちゃかわいい部分がたくさんあるんですね。
本当に“ツンデレ”というよりも“ツンデレデレ”くらいの、私が理想とする女の子だなって思いました。
――ご自身と似ている部分はありますか?
「意外と女の子らしいよね」とか、「ツンデレだよね」とかはよく言われるので、そんな経験を交えて演じたりはしていましたね。自分の中でツンデレなどは自覚してないですけど、意外と女の子っぽいとか。
でも、確かに好きなことに対して、めちゃくちゃ女の子っぽくなるところは自覚しているので、そういうところなのかな(笑)。
――笑顔が少ないキャラクターでしたが。
そうですね。氷室にとっての笑顔ってすごく大事なポイントでもあって、そんなに笑う子じゃないからこそほほ笑みや笑顔は、すごくパンチのあるものだと思っていました。
ホッとした表情だったり、うれしい表情だったり、そういう表情は「今だったら出すかな?」とか「今は出さないかな?」とか、そういうことを考えながら演じていました。
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