米倉涼子、対峙する黒木華は「妖艶さとつかみきれない何かを持っている」

2019/02/02 19:00 配信

ドラマ

これまで数々の松本清張作品で名だたる悪女を演じてきた米倉涼子。 そんな米倉が“悪女に手を差し伸べる弁護士”役で新境地に挑む!撮影=磯崎威志


――「黒革の手帖」(2004年テレビ朝日系)をはじめ数々の松本清張作品に出演して悪女を演じてきた米倉涼子。今回は屈指の人気を誇る「疑惑」(テレビ朝日系)に主演する。

米倉「また清張作品に出演できて本当にうれしいです。清張作品は他とは肌感が違い、背負うものがあるんですが、その分面白い。中でも『疑惑』はとても好きな作品でいつかはやりたいと思っていました」

――1982年に公開された映画版「疑惑」を何度も見ていたとのこと。

米倉「役者の皆さんにすご味があって魅力的。そして岩下志麻さんと同じ役を演じることに緊張しました。ただ演じてみると、私には私らしい主人公像があると気付きました」

――米倉が演じるのは、民事専門弁護士・佐原卓子(さはらたかこ)。夫殺しの疑惑がある悪女・白河球磨子(しらかわくまこ)を弁護する。

米倉「悪い人が出るドラマは、悪い人側を演じた方がいいんだなと思いました。自由にできるのは悪い人の方なんですよ。今回の私は受け止める側。ストレスがたまりました(笑)。思っていることが顔に出やすいタイプなので、球磨子に対して厳しい表情をしていると思いますね。自分が悪女を演じていたときは、逆に周りの人がそう思っていたはず。そんなことに気付くことができたのも面白かったです」

――球磨子を演じたのは黒木華。彼女との演技合戦も見どころの一つ。

米倉「黒木さんって、妖艶さとつかみきれない何かを持っている女優さんだなと思いましたね。魔女っ娘“はる”って感じ。実際に演じてみてもその印象は変わらず、面会室で2人が対峙するシーンがあるのですが、彼女が何を仕掛けてくるか分からないドキドキ感がすごく楽しかったです。女2人の心理戦にも注目してください!」

――昨年放送され人気を博した「リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~」(テレビ朝日系)でも元とはいえ弁護士を演じていた米倉。

米倉「振り回す側と振り回される側で真逆。同じ弁護士ドラマなの?と思うほど現場の空気も違いました。ただ共通して言えるのが、法廷のシーンですごく緊張すること。セリフが全然染み込んでこない。難しい用語も多く上滑りしているような気持になって…。やっぱり私はロジカルなタイプではないことを思い知りました(笑)。特に今回は、我慢と忍耐が必要な役でしたし。これまでにない新しい挑戦だと思いますよ」

「彼女(黒木華)が何を仕掛けてくるか分からないドキドキ感がすごく楽しかったです。女2人の心理戦にも注目してください!」(米倉)撮影=磯崎威志


Profile●よねくら・りょうこ=1975年8月1日生まれ、神奈川県出身。B型。「松本清張 黒革の手帖」(2004年)、「松本清張 けものみち」(2006年)、「ドクターX~外科医・大門未知子~」(2012年ほか共にテレビ朝日系)、ブロードウェイミュージカル「CHICAGO」など主演作多数

関連人物