「(自宅アパートが)雰囲気のあるロケ地で、方向性が見えた気がしましたね。このマンションの外観を見て、今西という役の人となりが何となく自分の中で整った感じがしました。というのも、実際に僕が育った市営住宅にとてもよく似ていて、共感する部分がよみがえってきました。そんな空気感を知れて、自分の中のイメージと合致する部分が多くなりました」と共感すると同時にイメージが湧いてきたという。
また役作りについては、「映画『砂の器』は、幼少期に見た記憶があって、それを改めて見ました。丹波哲郎さん(今西役)がお元気で、加藤剛さん(和賀役)も美しかったですよね。島田陽子さん(和賀の愛人役)、緒形拳さん(三木役)など、お世話になった方がいっぱい出演されています。その時代から時間が流れている中、清張先生が描きたかった“偏見”と“差別”は、現代では“人間の内にあるモノ”として変わってきたのかなと思いつつも、まだまだ非常に大きいと感じています。清張先生の描きたかった“人間のゆがみ”みたいなものは、ほとんど変わっていないのだなと思いました。それを今回は、僕と中島健人とで描いていけたら良いなと思いますね」と作品に懸ける思いを明かす。
中島との共演については、「今回組めて、ましてや清張先生の作品でできるというのは大変喜ばしいことでもあります。彼のキャリアの中でも大きな作品の一つになると思いますので、そのサポートも含めて組めたらいいなと思います」と楽しみにしている様子。
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