「宇宙戦艦ヤマト2202」いよいよ最終章上映! 神谷浩史「キーマンはずっとヤマトと命運を共にしてきた」

2019/03/02 06:15 配信

アニメ

「宇宙戦艦ヤマト2202」でクラウス・キーマンを演じた神谷浩史

山寺宏一さんとしゃべっていると、選択肢が豊かになるんです


――収録時の印象に残っているエピソードがあればお聞かせください。

神谷浩史:これだけのベテランの方々とご一緒できる作品はなかなかないので、収録は毎回楽しかったです。

石塚運昇さんとは、(2018年)2月の収録でお会いしたのが最後でした。その後は忙しい方だから抜き録り(1人での収録)なのかなと思っていたので、まさかあんなこと(2018年8月に逝去)になるとは思ってもいませんでした。

最後の収録の時も、運昇さんは収録の直前までロビーで楽しそうに(大塚)芳忠さんと話していたので、「何話していたんですか?」と聞いたら、「健康の話題は尽きないね」とおっしゃられていたので、まさか健康を損ねていらっしゃるとはこれっぽっちも思いませんでした。

ご自身の体調のことをみじんも感じさせないあのお姿は本当にすてきでしたね。いつまでも健康でいてほしいですし、この人たちとずっと一緒に仕事をしたいなと思いながら、「2202」の収録をしていました。

――共演する機会の多かったデスラー役の山寺宏一さんとのエピソードは何かありますか?

神谷:一つの答えしかない窮屈なキャラクターだったキーマンが、山寺さんが来てくださったことで変わりました。

デスラーと会話するシーンになった瞬間に、ありとあらゆる選択が僕に委ねられている状況になりました。山寺さんとしゃべっていると、その選択肢がとても豊かになるんですよね。自分がやっていることを受けて、また違うボールを返し続けてくれるので、自分が出した選択肢の中でちゃんと良いものが選べているという感覚を持って芝居ができました。

それが本当に楽しくて、終わった後に「今日の収録、スゲー楽しかった!」って小野(大輔)くんに言っていた気がします。「じゃあ、それまで退屈だったんですね」って返されて、思わず口ごもりましたけど(笑)。

あとは、健康器具の話をずっとされていた山寺さんから「イェーとかウォーみたいな名前のやつ、持ってる?」って聞かれて困惑したんですけど、調べたら「バーンマシーン」のことを言っていたことが分かって(笑)。後日、僕が「バーンマシーン買いましたけど、悪くないですよ」と話したら、買うかどうかその場で真剣に悩まれていたこともありましたね(笑)。