天才作曲家・和賀演じる中島も劇中では見事な指揮とピアノ演奏を披露するが、中島に対しては役同様の憧れや尊敬の念を自然と感じていたという。
「中島さんは、クライマックスのコンサートシーンではピアノを弾きつつ指揮もされていました。大事なシーンなので緊張されていたかもしれませんが、鬼気迫る演技で引き込まれました。スタッフさんから、中島さんが夜中までピアノの練習をされていたことを聞いて、謙虚で努力家な方なのだと知りました。そのことがあって、佐知子が和賀に抱く憧れと尊敬の気持ちが、私の中で自然と役に反映できたと思います」
そんな和賀とのシーンに加え、父親役である北大路欣也とのシーンも特に思い出深いそう。
「高級レストランで父と和賀の3人で食事をするシーンも緊張しました。食べながらセリフがあったり、何度も角度を変えて撮影するので食べた順番を覚えてないといけなかったり、気をつけることがたくさんあるので食事のシーンは苦手なんです。でも、佐知子の父、田所重喜役の北大路欣也さんも食事のシーンは未だに難しいとおっしゃっていたので少し安心しました(笑)」
昨年から今年にかけて、映画「ママレード・ボーイ」「ういらぶ。」(ともに2018年)、ドラマ「僕の初恋をキミに捧ぐ」(2019年)と女優としての存在感を強める桜井。本作への出演も今後の飛躍につながる大きな糧になったことは間違いない。
「出演シーンがそんなに多くない中で、多くの刺激をもらえた現場でした。時代を超えて愛され続ける作品に携われたことは本当に貴重な経験をさせていただきました。ぜひ、たくさんの皆様に見ていただきたいです」
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