森山が、初めて落語を披露するシーン。どのような心境で演じたのか聞いてみると、「あれは、一応『富久』なんですけど、“しくじっている”シーンなので、上手にやろうというよりも、とにかく勢いと熱量と初めて高座に上がるっていう緊張と、そこから変な突破の仕方をしちゃうエネルギーを見せられればいいのかなと思いました」と意識したそう。
最後に、13回について「四三さんがストックホルムでマラソンを走っている瞬間と、落語がリンクしていくので、距離的にはストックホルムと東京なんですけど、精神的にぐっと近づく瞬間でもあります。孝蔵や志ん生がこのドラマに存在している意義みたいなものを感じていただける回になってればいいなと思いますね」と語った。
意識がないままホテルに運ばれていた四三は、日射病だった。
四三は、お世話をしてくれてきたダニエルに案内され、自分がコースからはずれてペトレ一家に助けられた行程を改めて辿る。そして、マラソンを共に戦ったポルトガルのラザロ選手も日射病になり、死去した事実を弥彦に聞かされる。
命を懸けて監督を全うした大森兵蔵(竹野内豊)や安仁子(シャーロット・ケイト・フォックス)の応援を胸に、四三は再び走りだす。同じ様に、孝蔵は緊張と戦いながら、落語「富久」を演じ、完走はできないまでも才能の片りんを見せる。
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