中国の春秋戦国時代を舞台にした大ヒット漫画を実写映画化した映画「キングダム」。主人公となる“天下の大将軍”を夢見る信(しん)を山﨑賢人が演じ、その幼なじみの漂(ひょう)と後に始皇帝となる嬴政(えいせい)の2役を吉沢亮が熱演している。
山﨑「僕は原作の『キングダム』が連載10周年を迎えたときに実写特別動画に出演させていただいて、そのときに一度、信を演じたことがありました。その当時から映画化の話が進んでいるという話を聞いていたので、もしそれが実現するなら、絶対に自分が信を演じたいと思っていました」
吉沢「僕が原作を読んだのが20歳のころで、それこそ地元の友達の間で大はやりしていたので、当時出版されていた巻を全て大人買いしました(笑)。そこから5往復するぐらい読み込んでいる大好きな作品で、映画化が決まる前にも賢人と『一緒にやれたら最高だね』という話をよくしていました」
山﨑「なので、実際に実写映画化と出演が決まったときには、『よっしゃー!』と叫んでました(笑)」
2人の共演は、「斉木楠雄のΨ難」('17年)など今作で実に4度目。それゆえに信頼関係も確かだ。
山﨑「今回がこれまでで一番がっつり共演した感じで、めちゃくちゃうれしかったです。昔からすてきな役者さんだと思っていたし、誰よりも信頼しています。僕は気持ちでぶつかっていくタイプなんですけど、それを受け止めてくれるし、一緒にやってきたからこそ、幼なじみの信と漂、旅を続けるうちに仲間となっていく信と嬴政の関係もナチュラルに築けた気がします」
吉沢「僕も今回の撮影を通して、あらためて山﨑賢人はすごいなと思いました。お芝居の説得力もそうですが、とにかく爆発力がハンパないんです。あとは嬴政は弟の成蟜(せいきょう)(本郷奏多)のクーデターによって王室を追われた身なんですが、信と話しているときと他の誰かと話しているときでは少し顔が違うんです。それは嬴政が信を信頼しているからこそであり、賢人が信を演じていたからこそ出てきた顔なのかなと思いました」
撮影は中国の広大なオープンセットで行われ、そのスケールの大きさは映像からも伝わってくる。
吉沢「中国のオープンセットでの撮影は、日本とは比べものにならないぐらい広いし、全てにおいて規模が違うなと思いました」
山﨑「住めそうなぐらい本物の町があり、建物も本物なんですよね。そういうリアルなものの中で撮影できたのは大きかったと思います」
吉沢「ただ、中国でも田舎の方で撮っていたので、お店が閉まるのがとにかく早くて(笑)。撮影後に何かを食べようと思ってもお店が閉まっているので、そういう意味で苦労するところはありました」
信と嬴政が挑むことになる王位をめぐる戦い。スピード感あふれるアクションシーンに圧倒される。
山﨑「今回、信を演じるに当たり、いろいろなアクション映画を見ました。信は野性的なところがあるので、ユン・ピョウさんとサモ・ハン・キンポーさん共演の『モンキーフィスト/猿拳』('79年)などは、すごく参考になりましたね」
吉沢「僕の場合は漂と嬴政の2役だったので、殺陣の違いは意識していました。漂は割と信に近い野性的な感じで、嬴政は王族なので動きが優美な感じ。その違いを演じ分けるのは難しかったです」
山﨑「そういうところを含めて、本当に見どころの詰まった映画なので、ぜひ楽しんでください!」
馬場英美
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