昔からタップダンスがうまく、闇市でも人気者だった咲太郎。幼少期の咲太郎(渡邉蒼)は、孤児院に突然現れた剛男(藤木直人)に「なつだけお願いできませんか」「俺まで行ったら、下の妹がかわいそうだから」となつを託し、しがみつく幼いなつ(粟野咲莉)に「大丈夫だよ、ちょっとの辛抱だ。兄ちゃん、しっかり働いて、必ずなつを迎えに行くからな」と言い聞かせたのだった。
あれから9年。浅草の劇場のステージに立ち、女の子を出せと騒ぐ観客に「女の子だってそうそう踊れるか。少しは休ませろ!」と啖呵を切る姿からは、身寄りもなく戦後の東京で生きて身についた逞しさ、そして昔のままの人のよさがうかがえる。
だが、再会はそれだけでは済まなかった。
川村屋のマダムの名を聞いて顔色を変えたと思えば、別のシーンでは土下座で金を無心する。そんな咲太郎にSNSでは「咲太郎、いったい何やらかした?」の声が飛び交ったが、元任侠で戦後「ムーランルージュ」を再建したという“藤正親分”(辻萬長)の登場で、咲太郎がイカサマ興行師の口車に乗り10万円の借金を背負ってしまったこと、それをマダムが肩代わりしていることが判明した。
ついには、盗品を質屋に持ち込み警察に捕まってしまった咲太郎。「お前はもう、こんな兄ちゃんのことは忘れてくれ。北海道で幸せになれ」と、9年ぶりの涙の再会は思わぬ方向へ…。
視聴者からは「咲太郎兄ちゃんが悪い人じゃなくて良かった」といった安堵の声や、咲太郎が詐欺被害に遭っていたことへの「咲太郎くん、よかれと思ってしたことが裏目に出てしまったのね」「咲太郎くんがあまりにも不憫だ…」といった同情の声、さらには「咲太郎、けっこうなダメ男なのか⁉」「義理と人情の世界に生きる男、咲太郎…」といった声も上がっている。
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