高嶋政伸が名俳優を熱烈オファー! 正攻法の鍵は「蟻地獄のように計画的に」

2019/05/17 07:00 配信

芸能一般 インタビュー

高嶋政伸(左)と加藤敬二の対談が実現した

俳優で作家デビューも果たす高嶋政伸主催の「リーディングセッションVol.15」(朗読劇)が、6月9日(日)に東京・ボディアンドソウルで行われる。

本公演は、高嶋が表現者としての幅を広げるために1995年から始めたもので、約13年ぶりの開催となる。

今回は、作家・別役実の「湯たんぽを持った脱獄囚」を、高嶋がミュージカル界の「神」と心酔する、加藤敬二と山崎佳美と共に披露する。

同作は、ある街に行方不明者を捜しに来た「男」が、終電後のバス停で不思議な「女」と出会い、さまざまな所持品を通して奇怪な掛け合いを繰り広げるシュールなストーリー。

公演を前に、熱烈なオファーで25年越しの夢をかなえ、加藤と共演することが夢だったと語る高嶋と加藤の対談が実現。朗読劇の見どころや、本公演の開催に至った経緯などをざっくばらんに語ってもらった。

――リーディングセッションとはどのようなものですか。

高嶋:朗読以上、演劇未満だと思っています。だから、朗読劇みたいに読むだけじゃなく動いてしまってもいい。落語というわけではないんですけど、思わず立ち上がっちゃったみたいに身振り手振りがあるほうがいい感じがするんですよね。

お客さんがいるとまた感覚も変わってきますから、そのあたりはビビットに。本番は稽古したものとは別のものになるでしょうし、どうなるのかは楽しくもあり怖くもありという感じです。

――朗読劇を始めたきっかけや理由は?

高嶋:1992年に青井陽治さんの「ラヴ・レターズ」という朗読劇で、最後の場面を読んでいる時に突然シャーマンの様に、涙があふれでてきて立ち上がれなくなってしまいまして。本当に何かが降りてきたような。そんな経験した事がなくて、ずっと気になっていたんです。

それと同時に当時、ドラマ「HOTEL」(1990年ほか、TBS系)がご好評を頂いておりまして、もっと違う役柄を演じてみたいという気持ちがどこかにあったんだと思います。

そんな時に、ニューヨークの朗読会は、ものすごくパワーがあることを知人から教えてもらいました。作品によっては、ブロードウェイの舞台化や映画化の権利のやりとりもされる場だということを知りまして。で、俺がやりたいのはこれだ!と。

それで、僕自身が心からほれた作品を選んで、自分がやりたい方とやりたいように演じる場を1年に1回でもいいから作りたいと思い始めたんです。

それで、始めたのがリーディングセッション。僕はジャズが好きだったので、ジャズのジャムセッションから取ってリーディングセッションという名前にしました。多い時は年に4回やっていた時期もあったんですよ。

――それからすると、今回は久しぶりの開催となりますが、お気持ちはいかがですか?

高嶋:非常に緊張はしています。でも、今回は念願の加藤敬二さんとご一緒させていただけるということで、「この日が来るのを信じていました!」。この一言です。

25年前に加藤さんのミュージカル「クレイジー・フォー・ユー」を観て、衝撃を受けました。日本にもこんなすごい方がいらっしゃるんだと。

その後に知人を介して赤坂でお会いすることができて、「いつか朗読をやりませんか」とお話ししたのが最初で、昨年また口説いてその夢がかなったのが今回。25年来の朗読ができるということで、この日が来るのを信じていました!(笑)