港東署の敏腕刑事・樋口彰吾(唐沢寿明)の妻が、鈍器で顔面を殴打されるという残虐な方法で殺害された。妻は殺害される直前、緊急指令室に電話で助けを求めたが、その際に指令室は機能しなかった。
それどころか、緊急指令室から妻にかけ直した電話の音で、犯人にその居場所を分からせてしまうという失態を犯した。樋口はその頃、別の事件の逃亡犯を追いかけており、全てが終わった後に、その絶望的な事実を知る。
捜査の結果逮捕された被告人・相良卓也に対する裁判が行われた。相良の家から被害者の服が見つかったため、犯人に間違いないと思われていた。
しかし、妻からの通報を受けた緊急指令室員・橘ひかり(真木よう子)が証人として出廷すると、予想に反して「事件の時に聞こえた犯人の声が、相良とは違う」と証言。
さらに、顎からカチカチと微かな音が漏れていたと言い、あくまでも犯人は別にいると主張した。結果、相良は保釈後に逃亡し、事件は未解決となる。
それから3年…。妻を亡くして無気力になった樋口は、交番勤務をしていた。一方、橘ひかりは科捜研勤務を経て、緊急指令室の室長に着任。それを知った樋口は、指令室に乗り込む。
「聞こえもしない声を、何で聞こえると言ったんだ! 何で犯人を庇った!?」と樋口が問い詰めると、ひかりは「…私が真実を話したら、信じてくれますか?」と言う。
その時、緊急指令室へ一件の通報が…。それは、拉致被害にあった若い女性から助けを求める電話だった。
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