女優としてのプライドを決して曲げなかった一方で、自身が老いていく現実も感じ取っていた大原。
53歳の時に左目の一重まぶたを二重まぶたにする整形手術を受けるが、術後にまぶたが腫れ上がってしまい完全に失敗。
これは、知名度が高い大原が、整形手術したことが世間に知られることを心配し、名の通った病院よりも「モグリ」のような医師を選んだためだった。その代償は大きく、整形失敗を境に仕事は完全になくなってしまう。
こうしてマネジャーや運転手などのスタッフが大原のもとを離れていっただけでなく、克服したはずの「ギラン・バレー症候群」も再発。
さらにこの頃、大原が愛していた母親の介護も重なり、彼女は追い詰められた結果、そううつ病まで患うことになる。複数の薬を大量に摂取したこともあってか体と心の調子を崩し、大原は自宅に引きこもる生活を続ける。
いつしか大原は、友人や仕事関係者に時間を問わず電話をかけ「なぜ自分を(映画やドラマに)使わないのか」などと悪態をつくような状態に。
これには親友である浅丘も「優しかった麗子がどうしちゃったの?」と心配しつつ、大原との距離を置かざるを得なくなるほどだったという。
その大原に「自宅に取材に来い」と呼び出されたのが芸能リポーター・前田忠明。当時の大原を「完全に普通じゃなかった」と前田は語る。番組では、前田が大原の自宅を取材した時の映像を特別に公開する。
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