ReoNaの原点ーー“神崎エルザ starring ReoNa”としての新作は「言葉を届ける」ことを意識した

2019/07/01 11:55 配信

音楽 アニメ

テレビアニメ『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』の劇中アーティスト・神崎エルザの歌唱を担当したReoNaPhoto by キセキミチコ(KISEKI inck)


いちリスナーとして“神崎エルザ”をより知れた気がした


2曲目「Dancer in the Discord」はデジタル要素とソリッドなギターが印象的なマイナーロック。3曲目「葬送の儀(うた)」は、エルザの悲痛な叫びが響くバラードだ。

「『Dancer in the Discord』を作詞してくださった草野華余子さんは、今回初めて提供していただいたんですけど、共通の知り合いのギタリストさんがいたりしてずっと『いつか一緒にやりたいね』って言ってて。念願がついに叶った感じです。サビ頭の“愛憎も絶望も 五線譜の上”という歌詞が印象的で、エルザにとってはまさに五線譜の上に曲を書くことが表現の全て……というのが、ここにギュッと詰まってるなって思います。『葬送の儀』は、エルザの歌唱を褒めてくれて、『歌手になれる才能がある』と言葉を掛けてくれた祖父母に対しての鎮魂歌。私の中のエルザって、きっとお葬式とかでも人前で感情を出さないキャラクターなんです。だから彼女なりの最大限の弔いであり、葬送の儀式がこの曲なんだろうなって。そういう気持ちで歌いました」

2019年9月からはライブツアーをスタートするReoNaPhoto by キセキミチコ(KISEKI inck)


CDの初回生産限定盤には、神崎エルザを生んだ「ソードアート・オンライン オルナタティブ ガンゲイル・オンライン」の原作者・時雨沢恵一による書き下ろし短編小説が同梱。こちらも合わせて読むことで、神崎エルザの世界を奥深くまで楽しめる。

「この小説を初めて家で読んだ時はボロボロ泣きました。あと、そこから改めて楽曲の歌詞を見ると、新たな発見があったり、今までになかった解釈にも触れることができて。エルザってもともと、私自身も雲を掴むようなキャラクターだったんです。表向きは可憐で清楚だけど、内には破壊衝動だったり、大きな情熱も秘めている。だから時雨沢先生の小説も含め、彼女のパーソナルな部分が初めて紐解かれた今回のシングルで、私もいちリスナーとして“神崎エルザ”をより知れた気がしました」