「プログレ特集」で中森明菜、沢田研二、サザンをピックアップ!?

2019/07/07 15:42 配信

アイドル

「ザ・カセットテープ・ミュージック」7月7日(日)放送は「たのしいプログレの聴き方講座」

7月7日(日)放送の「ザ・カセットテープ・ミュージック」(毎週日曜夜9:00 BS12 トゥエルビ)は、「たのしいプログレの聴き方講座」と題して放送。マキタスポーツスージー鈴木がプログレッシブ・ロックに迫る。カセットガールは、古橋舞悠が務める。

この「プログレ特集」はどうやら「番組ディレクターの思いが詰まった企画」らしい。スージー鈴木によれば、「マキタさんも私もそんなに(プログレを)通っていない」そうで、結果「本丸を語るのではなく、楽しいプログレッシブ・ロックを語ろう」ということになった。

よって、プログレとはどういうものかを解き明かして楽曲を紹介するだけではなく、プログレと1980・90年代を中心とする邦楽との関係を追究する形で進行する。

ピンク・フロイド、キング・クリムゾン、イエスといったイギリスのロックバンドに代表される、革新的・前衛的なロックを意味する「プログレ」。ロックにクラシックやジャズを融合させた点や、「深い、重い、長い、難しい、インテリ的」といったイメージが特徴だ。

日本のさまざまなアーティストもプログレの影響を受けており、影響下にあると見られる邦楽曲はいくつも発見できる。マキタスポーツスージー鈴木は、それぞれの視点から意外なアーティストの楽曲も含めてプログレ曲、プログレ的楽曲として語っていく。

スージー鈴木がプログレの影響下にある曲として選んだ1曲目は、中森明菜「サザン・ウインド」。参考音源として、イエスの「ロンリー・ハート」を聴かせ、影響が色濃いことを指摘する。そしてこの選択は、中森明菜自身による要望だったのではないか、という自説を展開する。

マキタスポーツは、「プログレと聞いて選曲が難しかったが、一番最初に思い浮かんだ」という、筋肉少女帯「高木ブー伝説」をピックアップ。1993年に発表のシングルベスト『筋少の大水銀』収録されているバージョン(「高木ブー大伝説」)がいい、とこだわり付きで紹介する。

曲を聴いたふるちゃんは「高木ブー!? めっちゃ衝撃!!」と、曲にもタイトルにも驚く。

「高木ブー伝説」を初めて聴いた時に「インパクトがあった。好きとも言えない、なんとも言えない気持ちでこの曲を迎えた」というマキタスポーツは、「演奏はとてもテクニカルで密度が濃い」と高く評価する。さらに「マキタノート」にしたためた、筋肉少女帯研究結果をたっぷりと開陳する。

その他、スージー鈴木は、沢田研二「6番目のユ・ウ・ウ・ツ」について「クラシックを引用したプログレ歌謡といっていいのではないか」と語り、クラシックのプログレへの導入事例を指摘していく。

さらに、サザンオールスターズのプログレ的な側面にも言及、「かけないわけにいかない」と、四人囃子も取り上げる。

マキタスポーツは、「さよなら人類」などのヒット曲があるバンド・たまを「僕が考えるプログレ」として語る。「芝居を見るような感じの、異能の集団。『イカ天』(『平成名物TV 三宅裕司のいかすバンド天国』TBS)の中で、最もキャラクターが際立っていたバンド。どのバンドよりもオリジナリティーを持っていた。演奏技術もめちゃくちゃ高い」と評価の言葉を次々と口にする。

番組初の「プログレ特集」は、音楽論考色が濃い特集となった。マキタスポーツスージー鈴木の解説により、プログレ影響下にある楽曲群の革新性や創造性が分かりやすく明らかに。ふるちゃんも「面白いですねぇ」と感心することしきりだった「たのしいプログレの聴き方講座」は、とてもためになる内容になっている。