ライバルは「南キャン山里とオードリー若林」? ブラマヨ吉田 “黒い視点”のエッセイ集が好評

2019/07/07 22:00 配信

芸能一般 インタビュー

よしだ・たかし=1973年6月27日生まれ、京都府出身。1998年、NSC大阪校の同期生(13期)だった小杉竜一と漫才コンビ「ブラックマヨネーズ」を結成


ブラックマヨネーズ吉田敬の最新エッセイ集「黒いマヨネーズ」が好評だ。2019年2月に刊行されて以来、ジワジワと口コミで評判が広がり、増刷を重ねている。

本書は、幻冬舎の文芸誌「パピルス」(現在休刊)と「小説幻冬」で、足掛け約5年にわたって書き続けた連載エッセイの中から、選りすぐりの58編を収録。自身の幼少期、思春期のエピソードや、家族にまつわるエピソードのほか、政治、スポーツ、お笑いなど、さまざまな分野についての評論も展開。テレビのフリートークでもおなじみの、吉田ならではの熱くて笑える持論を堪能できる一冊だ。

今回ザテレビジョンでは、そんなベストセラー作家の仲間入りを果たした吉田敬を直撃。本書「黒いマヨネーズ」に対する相方・小杉竜一ら周囲の反響や、連載時の苦労話、そして今後の執筆活動の予定などを聞いた。

エッセイの連載中は全くもって楽しくなかったです(笑)


吉田敬の最新エッセイ集「黒いマヨネーズ」は幻冬舎より発売中


――いきなり抽象的な質問で恐縮ですが、吉田さんにとって、「黒いマヨネーズ」とは?

吉田敬:僕の中では、吉田敬という人間を象徴するものが三つあるんです。一つ目が、「M-1」での漫才(テレビ朝日系「M-1グランプリ2005」優勝)。二つ目は、「アメトーーク!」(テレビ朝日系)で恋愛論を語った回(2016年8月11日放送「アメトーーク!presents ブラマヨ吉田の恋愛トーーク」)。そして三つ目が、この「黒いマヨネーズ」…そう言っていいくらい、すごく大きな存在ですね。

――「黒いマヨネーズ」は、月刊誌の連載エッセイのおよそ5年分をまとめたものですが、連載当時、毎月エッセイを執筆するのは大変だったのでは?

吉田:はい、全くもって楽しくなかったです(笑)。家で酒を飲みながらテレビを見たりしてても、頭のどこかではずっとエッセイのアイデアを探してましたから。何か思い付いたら、小さいメモ用紙に書き留めたりして、原案みたいなものは毎日練っていた感じでしたね。

当時は毎月25日くらいが連載の締め切りで、25日が近づいてくると、書き溜めた原案を基に原稿を書き始めるんですけど、提出し終わった後はいつも、解放感がハンパなかったです。「来月の10日までは、俺はもう、なんも考えへん!」って決めてました(笑)。

――そこまで苦悶しながらも、書き続けることができたのは?

吉田:例えば、テレビの場合、収録した後に編集っていう作業があるやないですか。そうすると、番組の中であんまり僕が面白く映ってなくても、「編集のせいや」って言えるわけですよ(笑)。視聴率がイマイチでも、どこかで「俺だけのせいじゃない」って言い訳できるんです。でもエッセイの場合は、一切言い訳が利かへん。何もかも自分の責任やから、「ここでアカンかったら、俺という人間はもうアカン」っていうくらい追い込まれるんですよね。だから毎回、何時間もかけて書いてましたし、その分、僕らしさが一番出ているんじゃないかなと思ってるんですけど。