「映像で残さないのはもったいなさすぎる」友近の人気ライブが満を持してDVD化!

2019/07/08 04:45 配信

芸能一般

「友近連続ライブ小説」の翌年に「わろてんか」が始まったんです。NHKの人もうちらの舞台を見たのかなって(笑)


2016、2017年公演「友近連続ライブ小説 おそかれはやかれ」より「連続ライブ小説 おそかれはやかれ」のワンシーン(c)2019吉本興業


――「連続ライブ小説 おそかれはやかれ」は、NHKの連続ドラマ小説、いわゆる“朝ドラ”からインスパイアされた作品ですね。

友近:私も朝ドラに出演させてもらったことがあるんですけど、元々昔から朝ドラのファンで。特にNHK大阪制作の、関西弁の抑揚が強い作品が面白くて、大好きだったんですよ。そこであえて、ほとんど関西出身の出演者がいない中(笑)、大阪制作の朝ドラにありそうなストーリーに挑戦した作品です。

日本初のピンの女芸人誕生というオリジナルの物語なんですけど、朝ドラの長い歴史の中で、どこかでやったことがありそうなシーンを重ねて作っていきました。ちなみに、その次の年に「わろてんか」(2017年 ※ヒロインのモデルは吉本興業創業者である吉本せい)が始まったんですけど、NHKの人もうちらの舞台を見たのかなって思いました(笑)。

2016、2017年公演「友近連続ライブ小説 おそかれはやかれ」より「連続ライブ小説 おそかれはやかれ」のワンシーン(c)2019吉本興業


――えっ、「おそかれはやかれ」を作ったのは、「わろてんか」の前だったんですか?

友近:そうなんです。私たちが“朝ドラでありそうなこと”をやっていたから、たまたまかぶっただけだと思いますけど。

そういえば以前、水谷千重子として「飛騨の与吉の五平餅」っていう歌を出したんですけど、その半年後くらいに始まった「半分、青い。」(2018年)を見たら、中村雅俊さん演じるおじいちゃんの仙吉が、いつも五平餅を焼いてて。「与吉」と「仙吉」で一文字違いやし、「何これ!?」って(笑)。

――やはり朝ドラの制作スタッフが、ひそかに友近さんの活動をチェックしているのかも…(笑)。

「友近ワイド劇場」は「この世界観を演じるのは一人では無理やけど、このメンバーと一緒ならできる!」と


2018年公演「友近コントライブ 友近ワイド劇場」より「友近ワイド劇場」のワンシーン(c)2019吉本興業


――そして「友近ワイド劇場」は、ずばり「土曜ワイド劇場」(1977年~2017年、テレビ朝日系)が元ネタですよね。

友近:はい。昔から「土曜ワイド劇場」の「江戸川乱歩の美女シリーズ」が大好きで。昭和ならではのおどろおどろしさが、子供心に怖かったんですけど、すごく惹かれるものがあったんです。そうかと思うと、「そのトリック、何?」「なんちゅう演出やねん」っていうシーンもたくさんあるのが、また面白くて(笑)。

それからずっと、この世界観をどこかで演じてみたいと思いながら、チャンスを逸してたんですけど、ユニットでライブをやるようになって、「一人では無理やけど、このメンバーと一緒ならできる!」と。そこでまず、若いのに昭和の時代が好きで、ネタにもしているゆりやん(レトリィバァ)に声を掛けました。でも結局、ゆりやんもそうだったんですが、あんまり見たことがないっていうメンバーが多かったんです。そこで観賞会を開いて「私、こんなんやりたいんです」って言ったら、みんな面白がってくれて。結果、こちらがお願いした以上のキャラを作ってきてくれました(笑)。

2018年公演「友近コントライブ 友近ワイド劇場」より「友近ワイド劇場」のワンシーン(c)2019吉本興業


――「友近ワイド劇場」の元ネタの「江戸川乱歩の美女シリーズ」というのは、天知茂さんが主演されていた頃のシリーズですよね?

友近:そうですね。私の役は、小川眞由美さん、夏樹陽子さんのお二人をイメージしました。

――友近さんの世代だと、当時はかなり幼かったと思うんですが、演出に対する違和感を持ちながら見ていたというのが面白いですね。

友近:そう、そこなんですよ。「何かこのフレーズ気になるなぁ」とか「意味分からんけど、何なんやろ」っていう違和感がずっと残っていて、「これを面白いと思っている人がいるはず。共有したい!」っていう思いでライブをやってましたから。

――オープニングの映像から、記憶がみるみるよみがえると同時に爆笑する、という貴重な体験をしました。

友近:ありがとうございます。そこはこだわりました。最初の“水玉”の映像に対する反応で分かるんですよ。あそこで反応がよければ、「あ、通じてる。これで大丈夫や」っていう安心感はありましたね。