タカ:お笑い系のバラエティーを見てると、「自分だったらこうボケる」とか「この話の流れ、うまいなぁ」とか、いろいろ考えちゃって疲れるんですよ。根が真面目なんでしょうね。だから、無理してでも自分でオフの時間を作らないと。
――トシさんには、そうした変化はないわけですか。
トシ:そうですね。さすがに昔ほどバラエティー番組は見なくなりましたけど、全然見なくなったわけではないです。
タカ:いや、相方も最近変わりましたよ。今までは、責任感の強さから「自分がツッコまなきゃ」とか「自分がトークを回さなきゃ」という意識に縛られて、ただのツッコミをする人、ツッコミ係みたいになっちゃって、自由度がなかったんですけど、最近は逆に、自分からボケに行ったりして。仕事を楽しみだしたんですよ。
トシ:いや、そりゃあね、肩の力を抜くことは覚えましたけど。
タカ:芸人になり始めてるってことだよ。
トシ:えっ、25年目にして?(笑)
タカ:うん。中学校で出会ったばっかりの頃、お泊まり会をしたりすると、俺がボケたら、相方もボケる、みたいな感じだったんですけど、その中学時代に戻りかけてるというか。つまり、コンビとして究極の形になってきてるんですよ。
トシ:…何様?(笑)
タカ:昔の相方は俺を笑わすため、俺は相方を笑わすために、二人だけの楽しいお泊まり会をしていたわけですよ。それが大人になって、たくさんの人を笑わせなきゃいけないことになって。でも、あくまで元々は、二人で笑わせ合うっていうのが本来の姿ですからね。僕はそこに戻りたいんですよ。俺が相方を笑わせてるところを、みんなが見て笑ってくれる、という。今度のツアーでも、アドリブもバンバン入れて、相方が腹抱えてツッコめないくらいに笑かしてやろうと思ってますから。
トシ:考えてみると、こいつは今まで「俺だけを見てツッコめ!」とか、「一個たりとも俺のボケを見逃すなよ!」っていうスタンスだったんですけど、最近そこらへんがフワッとなってきてるんですよね。だから僕も余裕が出てきて、それで自分もボケるようになったのかもしれないです。要するに、こいつの出方次第なんですよね。
タカ:言いたいことは分かるけど、「こいつ」「こいつ」って…。
トシ:フワッとはなってきてるけど、プライドは高くなったみたいです(笑)。
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