――1話と2話だけでも全然雰囲気が違ってましたし。
そうですよね。私も台本読んでセリフがある場合はきちんとイメージできるんですけど、本当にセリフがほとんどない役もあります。現場に行って、役のイメージを共有してもらって衣装さん、メイクさんがこんな髪型がいいねとか、いろいろ私を軸にキャラクターを構築してくれるので、毎回遊べるので、裏設定をして楽しんだりしています。
例えば、第4話に出てきたギャルはちょっと内股で、つーちゃん(益若つばさ)に憧れて田舎から出てきたけど周りと波長が合わなくて、ちょっと時代遅れのギャルみたいになってる、とか。そういう細かい設定を考えて。
原作にも出てこないキャラになると想像の世界なので、別にほかの人に伝わらなくても、自己満足でもいいから、このキャラクターはこんな風に生きてるんじゃないかなって、設定を作って、それでセリフを言わせてもらったりとか、見切れる時にもちょっとした表情を作ってみたりとか、そういう役作りの楽しさがあるので、それは毎回私も楽しみにしています。
――どんな風に出てくるのか注目度も高まると思いますけど、普通のドラマと違って事前にあまり役作りできない感じがありますよね?
そうなんです。あんまり深くやっても、というのがありますね。でも、クラブのシーンで登場するとしたら、クラブに来る女の子はどういう状態でいるんだろう?とか、3話は婚活パーティーの司会者なんですけど、昔はミスコンとかめっちゃ応募して、だけど、30超えてから自分はダメかもしれないと思ってMCの仕事を増やしたら異様に板について、そのままMCを本業にしてるとか、勝手な想像を膨らまして。でも、そこにギャグで存在してるみたいにはなりたくないんです。
やっぱり「凪のお暇」というお話があっての役なので、凪ちゃんも黒木華さんも、同世代なんですね。すごくリアルなんですよね。描写が。空気を読むとか、人間関係、恋愛全てがすごくリアルだけど、それをポップに描いてる作品だと思うんですけど、そこにコントで出てくる出オチのキャラみたいなるのは違うから、凪ちゃんの周りには面白い人が集まっていて、こんな面白い世界が広がってるんだよっていう一員でありたいと思うので。
――連ドラの中の一人なので。
はい。なので、「こういう人いるんだよ。わかるわぁ!」ってぐらいの説得力が出るように、自分で髪型とかも含めて、自分でもいろいろ考えていきたいなと思っています。本当にありがたいです。こんな役をいただけることって、普通の役者さんでもあまりないと思うので。
話によって違う監督さんだったりするんですけど、「今日も期待してます!」とか謎のプレッシャーをいただいて(笑)。でも、現場の人がクスッと笑っていただけるものを目指したいし、そこからさらにお客さんの印象に残って、今回この役なんだ!見つけた!って、「ウォーリーをさがせ」で見つけた時のアハ体験みたいな、お子さんとかとも一緒に見てもらったらいいなと思います。
今、TVerで、見逃し配信もあるので、「もう一回見てみよう!」って楽しんでもらうのもうれしいなと思いますね。「ここだったのか!」って。
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