――「女王蜂」のライブと舞台での気持ちの違いはありますか?
ライブの方がスリリングですね。
自分自身や「女王蜂」の答えは、ライブの方が違います。
同じライブは二度とないので、もちろんそれは舞台も同じなんですけど、毎回全然違う。
舞台の良さや楽しさは、体と頭に入って演じると明晰夢(めいせきむ)のような、“夢の中でこれは夢だって気付いて自分の思い通りにやってる”感じです。終わって夢をもう一度見たというカタルシスは音楽と違ってあるのかなと思っています。
音楽はあくまでも自分、自分から出てくるというところなんで。一枚役が立っているのと、立っていないのは全然違いますね。
――舞台で歌うのとライブで歌うのに違いはありますか?
違うと思います。自分が書いた歌詞じゃないし、自分が考えたせりふじゃないので、めっちゃ納得しないと自分から出てこないです。だから、納得して(せりふを)言いたいですね。
――イツァークとして歌うことに対してどう思いますか?
イツァークを通して「誰なんだろう、この人は?」っていう人を召喚したいです。理想ですけど。
根性でいきます、そこは! 根性ないとバンド出来ないから。
――「女王蜂」結成10週年の2019年、舞台をやることに何かいつもと違う変化はありますか?
気持ちの変化は、なだらかにずっと年々と続いていくものなので、自分たちの中では、特に際立ったトピックはないんです。
淡々と自分たちが積み上げてきたら、タイアップが決まったり、舞台の話が来てたり。全部試練なんで、ご褒美というわけではないけど、それらを通してすさまじいものを表現できたらと思います。転換な1年ですね。
実際にバンドとして、それを直面しています。気付いていたけど、見てなかったところをまざまざと見なくちゃいけなかったり、自分の実力と対峙(たいじ)して絶望したりとか、でも突破口を見つけてそこに懸けたり、その連続なんです。
舞台というもので、また別の人の人生を生きて、自分の見る目も変わると思うし、これからも続く上で大事な「ヘドウィグ―」だと思います。
――「女王蜂」のメンバーは、「ヘドウィグ―」出演に対して何かおっしゃってますか?
見に来てくれるって言ってました。
「やばかった」って言われるか「頑張って」って言われるか…。「やばかった、頑張って」かもしれないし。「すごい、アヴちゃんってやっぱり、やばかったんだな」と思ってほしいです。
――読者やファンの方へメッセージをお願いします。
舞台って、チケット代が普通のライブの約2倍で高かったりもするし、お席があってライブハウスみたいに楽しみにくいのかなと思っているかもしれないけど、そういう人たちも絶対楽しめるようなすさまじいものを見せたいと思います。
あと、舞台は、二度と同じメンツで見られないので、そこを感じでいただきたいです。二度とは見られないものだから!
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