大人の色気たっぷりの俳優・加藤雅也の主演映画「影に抱かれて眠れ」が、9月6日(金)に公開される。
酒をこよなく愛し、神奈川・横浜と野毛で酒場を営む画家・硲冬樹を演じるのが加藤。そんな冬樹を守ろうとする店のバーテンダー・辻村正人をEXILEの松本利夫が演じる。
大物作家・北方謙三のハードボイルド小説「抱影」の実写化。俳優・中野英雄の初の映画プロデュースで、主題歌はクレイジーケンバンドが手掛ける。ハードボイルドの真髄というべく、「男」にこだわる「男」の物語。撮影現場は、どんな雰囲気だったのか。
――公開を控えた今の気持ちから聞かせてください。
加藤:興行的に当たる・当たらないというよりは、こういう映画をもっと見たい、作ってほしいという影響を与えてほしいですね。プロデューサー側の人たちであれば作りたい、監督なら撮りたいと思うムーブメントを起こすというか。
最近では「孤狼の血」(2018年)とか(ビート)たけしさんの映画(アウトレイジ)で、そういう動きが来てるんで、その一端になってくれればいいなぁと思いますね。
松本:今は、単純に公開することがうれしいです。僕は映画が好きで、昭和のにおいを感じる作品が最近は少なくなってきてるなぁと思っているので、こういうジャンルが好きな人は、ぜひ見ていただきたい。
――今作の役づくり、けんかのシーンも含めて、大変なことはありましたか?
加藤:すごい悩んだってことはないんですよ。原作を読んで、僕の中ではなんとなく(制作側の)やりたいことが分かっていたんで。北方さんって、いろんな映画の原作をやられていて、独特の世界観があるので、映像にした時は、描き切れないところがあるんじゃないかと。その難しさをどうするんだろうと。
あとは、男の生き様の、何を最終的に表現しないといけないのかっていう部分では悩んでいたんですけど、北方さんからもらった言葉で「諦念」。諦める念。それで、(本作のキャッチコピーになっている)「男は、全てを受け入れた――」っていうところで、役を作れました。
松本:原作を読ませていただいて、台本も読んで、辻村自体の生い立ちは書かれていないので、そこは自分の想像でしたけど。冒頭は、若い時から仲がいい3人組というのが分かるシーンなんですけど、そこからイメージをふくらませて、バーテンをやりながら「何でこんな面倒くさいことに巻き込まれねぇといけないんだよ」みたいな。
でも、「兄貴のためなら、自分は行きますよ」っていうのは、自分たちのグループに通じるところで、反映しやすい部分だったので。俺だったらこうするかな、でも辻村だったらこうするかなという想像をふくらませながら、楽しませていただきました。現場現場で、プロデューサーさん、監督さんと相談しながら、やらせていただきましたね。
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