再開発が進む渋谷。その片隅にある古い家の床は少し傾いている。ここで共同生活する愛、瑞穂、恵梨香の3人は、夢を追い求めながら悩み、もがき、飲んで、愚痴って、笑っては泣いた。
彼女たちが手にいれたのは、〈宝石〉なんてまぶしいものではなくて、どこかで紛れ込んだ一つの欠けた〈ビー玉〉だった。
そんなある日、街の再開発で家の取り壊しが決定し、部屋の立ち退き勧告の通達が来る…。
これは、いずれ出て行かなくてはならないその部屋で3人が過ごした、ささやかな日常の物語。絶え間なく変化するこの街で埋もれてしまいがちな幸せは確かにそこにあった。
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