斎藤工、「最上の命医」で演じる天才小児外科医は「目標みたいな存在」

2019/09/18 06:00 配信

ドラマ インタビュー

ドラマスペシャル「最上の命医2019」より(C)テレビ東京


岸谷五朗の圧倒的存在感


――撮影で印象的だったシーンを教えてください。

今回は拳銃が出てきたり、シリーズ史上最大のサスペンスの展開があります。中でも印象的だったのが、(脱獄犯・佐久間役の)岸谷五朗さん。岸谷さんが現場に入られた時、役そのもので圧倒的な存在感でした。

命は、これまでもいろんな壁や大きな存在に対面してきましたが、佐久間はとてつもないものを背負っていて。医者としてというより、人としての対話が今回の物語の鍵になっています。

岸谷さんがクランクアップした時には、熱い握手を交わしました。たくさんお話をしたわけではないですが、岸谷さんの体温から僕らがこの作品に捧げたものが伝わってきました。とにかく心が動く現場でした。

台本にせりふやト書きが書かれていますが、それを俳優が演じることによって「魂は魂にしか動かされないんだな」と思いました。

ドラマスペシャル「最上の命医2019」より(C)テレビ東京


――これまで演じてきた中で学んだことは何ですか?

命は、自己に向けるパワーより、他者に向けるエネルギーの方が大きいです。連続ドラマでは描かれていたんですが、自分の病気のことよりもそれ以上に他者の未来。自分の優先順位を、他社に向けられることのできる強さは素晴らしいですよね。

これだけ長く寄り添ってきたキャラクターだからこそ、目標みたいな存在になっています。

あらすじ


命は、看護師の多岐川菜月(田中麗奈)と共に房総の田舎町の診療所で臨時医師として働いていた。チョークをかじる異食行動の女児・中園柚をケアする一方、手術不可能と診断された男児をオペで救うため、東房総医療センターの中込隆三院長(村田雄浩)の協力要請を受けていた。

そんな中、房総刑務所に服役していた佐久間耕作(岸谷)が脱獄したというニュースが世間を騒がす。そして柚が突然姿を消してしまう。