映画通スピワゴ小沢が語る、篠原涼子主演「人魚の眠る家」の“シビれる名ゼリフ“とは?<ザテレビジョンシネマ部>

2019/09/13 07:00 配信

映画

『人魚の眠る家』(C)2018「人魚の眠る家」製作委員会


──おっしゃる通りだと思います。

小沢「ちなみに、お婆ちゃん役の松坂慶子さんが『私が代わりに死ねばよかったぁぁ!』って泣くシーンが最初のほうにあるんだけど、その泣き方が、『蒲田行進曲(1982)』の小夏役の泣き方と一緒だったのよ。まさに“松坂泣き”だった、あれは(笑)」

──『蒲田行進曲』の松坂さんは最高ですよね。

小沢「いいよね~。じゃあ、今回は『蒲田行進曲』の名セリフということで……(笑)」

──いやいや、それじゃ困るので、そろそろ今回のシビれた名セリフを!

小沢「たぶん、この映画の一番の名セリフは、ラストのほうで篠原さんが言う、『娘を殺したのは、私でしょうか。』だと思うんだ」

※編集部注:ここから先はネタバレを含みますのでご注意ください。

──娘の瑞穂(稲垣来泉)の脳死を受け入れられずに彼女を生きているかのように扱いながら、いつか彼女が回復すると信じて見守り続ける薫子。やがて、精神的に極限まで追い詰められた薫子が、瑞穂に包丁を突きつけながら、周りの人々に「今、私がこの子を刺して心臓を止めたら、私は罪に問われますか?」と問いかけるクライマックスの場面です。

小沢「あそこがこの映画のテーマだよね。脳死が死なのか? 心臓が止まった時が死なのか? という。あのセリフを言うときの篠原さんも、すごく良かったし。顔が狂気に満ちてて。それから、ラストのほうで川栄さんが言う、『おかえりなさい』ってセリフも良かった」