――「いだてん」の中で、落語パートは物語全体の道筋を通す重要な部分を担っていると思いますが、それを役割として意識したりするんですか?
全体のことはあまり意識せず、僕は自分が出演する部分をただ一生懸命に演じているだけですね。だから、話のつながりとかは意識してないです。自分が出ているシーンの前後には全く違うシーンが入るんでしょうけど、そこは演出とか編集の人が考えることなので。
台本では読むんですけど、前後とのつながりを考え出すと、変な演技になっちゃう気がするんです。
シーンごとに時代も変わりますし、展開も早いですし、僕は他のパートの人とあまり絡むことがないんですよね。だから、落語とつながっている部分とかは、完成したものを見て、初めて「あ、こんなふうになるんだ」って思いますね。
――いろんなパートがつながっていく、今回の宮藤さんの脚本についてはどう思いましたか?
宮藤さんの本に対して僕が何かべらべら言えることはないです。宮藤さんに「面白いですね」って言うのも、上から目線になっちゃいますし…。
でも…そうですね、実際に起こった史実を書いていくだけで大変だろうに、頭の中が大変になっているんじゃないかなって思います。
――「大人計画」主宰の松尾スズキさんも、志ん生の若年期である美濃部孝蔵(森山未來)の師匠・橘家円喬役で落語に挑戦されていましたね。
僕は苦労した姿はあまり見てはいませんが、すごく苦労していたみたいですね。志ん生が憧れた名人の役をやるとなったら、やっぱり相当頑張らなきゃいけないでしょうし、松尾さんも「大変だ」ってよく言ってました。
僕には、そんなに落語をやるシーンがなくて、家庭のシーンが多いので、長く落語をやるシーンがあったり、その姿を誰かに憧れられる役っていうのは大変なんだと思いますよ。
――最後に、今放送中の第2部の今後の見どころを教えてください。
阿部さん…頑張ってるんでしょうね(笑)。本当に僕は他の人と絡んでないんですよ。皆川(猿時)さんとかも出てますけど、現場では一回も絡んだりしてないですから。
古今亭一門としても、この先どうなるのか分かんないです(笑)。僕自身としては、たけしさんをおんぶするシーンがあるのか…気になるところですね。
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