直木賞と本屋大賞のW受賞という史上初の快挙を成し遂げた恩田陸の小説「蜜蜂と遠雷」。国際ピアノコンクールを舞台に、世界を目指す4人の若きピアニストたちの挑戦と成長を描いた本作を、松岡茉優、松坂桃李、森崎ウィン、鈴鹿央士の共演で映画化。松岡は母親の死をきっかけに表舞台から姿を消したピアノの元天才少女・亜夜を好演。松岡が「まるでアクションシーンのよう」と表現するピアノの演奏シーンをはじめ、映画の魅力と見どころを語ってくれた。
――原作は読まれましたか?
読むのを楽しみにとっておいた本で 、オファーをいただいてから読みました。恩田先生は構想に十数年、執筆に7年ほどかけられていて、特に音楽の面で映像化が難しい作品だったので、これは大きな挑戦になるなと思いました。
――松岡さんが演じられた亜夜は、ピアニストとして将来を嘱望されていた元天才少女。しばらく表舞台から遠ざかっていた彼女が、再起をかけてコンクールに挑む姿が描かれます。松岡さんはこの亜夜という女性にどんな印象がありましたか?
周りには天才と言われているけれど、本人的には普通の女の子だと思っているのではないかと。私の周りにいる天才も自分のことを天才だと思っていないので、きっとそれが天才たる所以なのだと思います。演じる上では、人と接するときの距離感を意識しました。亜夜は多くを語るタイプではないですが、常に内面が動いている女性。なので、そこを繊細に積み上げるような感じで表現するようにしていました。
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