――この映画には亜夜のほかに、3人の若きピアニストが登場しますね。
サラリーマンをしながらピアニストをしている明石(松坂桃李)さん、名門ジュリアード音楽院に在籍する人気も実力も兼ねたマサル(森崎ウィン)くん、正規の音楽教育を受けていないながら天性の才能を持つ風間塵(鈴鹿央士)ですね。この作品では亜夜を含めた4人がフィーチャーされるんですが、4人それぞれのバックグラウンドが大きく違っていて、ピアノの演奏もまったく違う弾き方をするのが面白いところだと思います。
――松岡さんは4人のうちの誰に一番共感しますか?
明石さんですね。彼はこの物語を語る上で欠かせない存在で、明石と3人の天才という構図になっているんです。明石は恵まれた環境でピアノを弾いているわけではなく、家族との生活があるので、ピアノにかける時間にも限りがあって。
私も家事を含めてきちんと生活をしながら俳優の仕事をしていきたいと思っているので、4人の中では明石さんの気持ちが一番理解できるかなと思っています。
――亜夜やマサルのように、何かに没頭できる恵まれた環境に憧れたりはしませんか?
私も子役から数えて10年ほどは恵まれた環境でしていたと思います。当時はお仕事がなく、演技レッスンに通っていたんですけど、そこに没頭できたのは生活を整えてくれていた両親のおかげ。私には残念ながら、“天才”というところが抜けていましたが(笑)、やりたいように楽しんでやっていたという意味では、風間塵くんに近いところがあると思います。
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