――初めて台本を読んだときは、どのような感想を抱きましたか?
知念:とにかく切なくて、胸がキュンとしちゃいました。大人目線で見ても心に刺さるものがありました。 親子で一緒になって楽しめるし、感動する作品だと思います。
「自分とは違う他者を、否定せずに受け入れる」とか「他者の本当の幸せを考える」というメッセージ性のあるテーマは、子育てをする親の立場としてもアドバイスをもらえる映画だなと感じましたし、子どもたちにもしっかりと伝わるようにできているのが本当にすごいなと思いました。
――知念さんが、映画の中で特に注目してほしいポイントはどこでしょうか。
知念:やはりプリキュアとユーマとの関係ですね。キュアミルキーとの最後のシーンは、本当に胸がジーンとなりました。
この子(ユーマ)は言葉も通じないですし、すごく純粋なので、すぐに周りに影響を受けてしまうんです、それが良いことでも悪いことでも。なんだかその姿を、自分の子どもに重ねて見てしまいましたね。
――今回の映画では、メリー・アン役を務められています。どのような思いでアフレコに臨みましたか?
知念:声のお仕事自体が久しぶりだったというのもあって、アフレコはすごく難しかったです。
メリー・アンは、正義感があるけど、ちょっと抜けているおっちょこちょいなキャラなんですが、 (田中裕太)監督からもいろいろな指示を受けながら、何回も何回も録り直して、自分なりにキャラクターをつくっていきました。
見てくれる子どもたちに注目されるようなキャラクターになればいいなと思います。
でも、最初から“知念里奈が演じている“と注目されるのじゃなく、エンドロールでクレジットを見たときに「あっ、あの声って知念里奈がだったんだ」って初めて気付くような、自然な感じになっていればいいなって思います。
――田中監督からは、具体的にはどのような指示をもらったんのでしょうか。
知念:「もっと面白く」、「もっとテンション高く」とか、決め技のところは「もっとロングトーンで」など、本当にいろいろ指示を頂きました。
自分の中では、今回のアフレコは「挑戦した」という思いでしたね。
――メリー・アンというキャラクターを演じる上で、特に意識したところはありますか?
知念:アンは語尾に必ず「~であります」と付くんです。
その言い方を、頑張ろうというときにはちょっと明るくしたり、しょんぼりしてるときはちょっと抑えめにしたり、全部同じトーンにならないように意識しました。
あとは、私とは真逆で、すごくテンションが高い子なので、普段の私のテンションの何倍も高くして演じました。完成がどうなっているのか楽しみです(笑)。
実際、今1歳になる私の子は、アニメなんてまだ分からないはずなのに、プリキュアがしゃべるとふっと反応するんですよ。だから、私も声だけで子どもたちを引きつけることができるように演じようというのは心掛けました。
――アフレコ現場での、エピソードがありましたらお聞かせください。
知念:最初は一人でアフレコさせていただいたのですが、メリー・アンが追っているブルーキャット役の上坂すみれちゃんとも一緒に掛け合いのアフレコをさせていただきました。すみれちゃんは、すごくかわいい子なんですけど、自分の出番になったらビシっとスイッチが入るところなんか、「さすがプロだなあ」と感心しちゃいました。
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