ウィル・スミス、“異色の一人二役”に「非常に面白い体験をしました」

2019/10/18 05:30 配信

映画

軽妙なトークを繰り広げる


ウィル「純粋さ、無邪気さを出すのが一番大変でした」


今回、ウィルはクローンで作られた23歳のジュニアと老いた自身という一人二役を務めているが、「非常に面白い体験をしました」と語り、「年とともに経験をいろいろ積んで、知識も得ているので、それが体の中に蓄積されて細胞や目に現れるんです。だから、ジュニアを演じるに当たって彼のナイーブさ、純粋さ、無邪気さを出すのが一番大変でした」と役作りでの苦労を告白。

アン監督も「一人のウィル・スミスと一緒に仕事をするのは楽しいことだけど、今回2人なので大変な仕事になった」と回顧した。

今回、23歳のジュニアを作るに当たってさまざまな最新技術を使っているが、「今までにやったことのないことをやっていますが、信じられないくらいの労力がかかっている」と断言し、「演じてもらうウィルは芝居が上手過ぎるので、彼にそういう技量をそぎ取り、若い頃の純粋無垢さを出してもらうのは一つのチャレンジで。そしてそれを技術でキャプチャーするのは大変だったけど、摩訶不思議な作業でもありました」と振り返った。

映画「ジェミニマン」ジャパンプレミアより


また、舞台あいさつには日本語吹き替えを務めた3人も途中から参戦。等身大のヘンリーに声をあてた江原は、これまでウィルの吹き替えを何役か担当したこともあるが、「かなり仕込みました」と言い、「これまで僕がやったウィル・スミスの中では、一番渋くて重いウィル・スミスになったと思う」と告白。

一方、ジュニアの声を演じたのは山寺。映画「アラジン」でウィルが演じたジーニーの声も演じたこともあり、「親友であるウィル・スミスと会うのは2回目。ベストフレンド」とウィルに呼び掛け、「またハリウッドを代表するジェリーさんとアン監督とも一緒の舞台に立てて。今年、一生分の運を使い果たしたというくらい幸運」と笑顔を見せた。

同じく吹き替えを務めた菅野は、映像を見た際に初めての体験だと感じたそう。

世代が違うウィルが映画の中で共演していることを「こういうことができる時代になったんだなと感心しました」と表現し、「最新の技術と最高の情熱で出来上がった世界観。アン・リー監督がこの映像を思い浮かんだこと、そしてそれが現実になることが本当にすごいと思います」と賛辞の言葉を贈った。

映画「ジェミニマン」ジャパンプレミアより


さらに、菅野がウィルに共演相手が“自分自身”だとどう感じたのかを質問する一幕も。

ウィルは「本当に奇妙な感じで。初めてジュニアの役を見たときは、ものすごくよいショックで素晴らしい体験だった」と回答し、「アン・リー監督は映画という美術を未来に向けて発射してると思います」とニッコリ。

続けて「アン・リー監督とここ20年間くらい一緒に仕事をしたいと夢見てきた。夢がかなった映画で今、彼とそして皆さんと立っていることは光栄なこと。ぜひ映画を楽しんで」と締めくくった。