――今回の映画を通じて、お互いのキャラクターについて、何か変化を感じたりすることはありましたか?
成瀬瑛美:ララは、ひかるとは同い年の女の子なんですが、自分の星だと既に成人を迎えている年齢で。だから、これまでのテレビアニメでは、ひかるに対して、大人ぶって背伸びをしていることが多かったんです。
でも、話数を重ねるごとに、ララの“らしさ”が出てきて、ひかるたちの前でも、ちょっと子どもっぽい無邪気さや、等身大の女の子の姿を見せるようになって。それが私はなんだかすごい安心感を持ったんですよね。それは今回の映画でもちゃんと表れていて、ララのキャラクターは、最初の頃とはだいぶ印象が変わりましたね。
小原好美:ひかるは逆に、今回の映画で、最初のテレビシリーズから比べるとすごく大人になっているなと感じました。
普段は、楽しいことや興味を引かれるものを見つけたら、すぐに飛びついていってしまう子なのですが、今回の映画では、きちんと自分の気持ちを抑えつつ、ユーマのことを思いやった行動を取れるようになっていて。ララよりもずっと先に行ってしまったような気がして、ちょっと寂しい気持ちにもなりました。
――アフレコの際、特に意識した点はありますか?
成瀬:ひかるはユーマに対して、「この世界は楽しいことにあふれているんだよ」ということを、行動で示していくタイプで。どちらかというと、母親目線というよりは、ユーマの父親のような存在として、冒険心を教えていくような立場なので、“父性”を表現することは意識しました。…と言いながら、制作スタッフの方々の考えと違っていたら申し訳ないのですが(笑)。
小原:でも私も、ひかるを見ていて父性みたいなものは感じました。
成瀬:ララが、どちらかというとお母さんな感じがするんですよね。なんだか、子どもの教育に悩んでいる母親のような(笑)。
小原:半年以上ララを演じてきて、私自身がララのような気持ちになってきている中で、どう演じれば、見ている子どもたちにしっかりと気持ちが伝わるのだろうというのはずっと考えていました。
今回の映画では、歌の素晴らしさだったり、出会いの素晴らしさだったり、いろいろなテーマが詰まっている作品なので、変にあれこれ考えるよりは、私もララと同じような感情になろうと思ったんです。ララが戸惑っていれば、同じように戸惑ってみたり。純粋にララとしての気持ちを注ぐことができたのかなと思っています。
ただ、それは決して、映画だから特別意識した、というわけでもなくて、テレビアニメでも同じように心掛けていたことなんですよね。
成瀬:でもとにかく、今回の映画のアフレコは本当に楽しくて。あまりにも楽しすぎて、一瞬で終わっちゃったんですよ。
春映画(「映画プリキュアミラクルユニバース」)のときは緊張もしていましたし、とにかくがむしゃらにアフレコをしていて。今回ももちろん全力でアフレコさせていただいたのですが、楽しさの方が勝ってましたね。
アフレコの最終日も、みんなで「次のラストシーンで終わっちゃうよ!」「まだ終わりたくない!」という言葉が飛び交うくらい、楽しい現場でした。
小原:みんなでお話ししてましたね。
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