──そうして脚本を読んだ上で、アフレコではホリコをどのように演じていったのでしょうか。
石川由依:先ほどお話しした通り、オーディションの時に感じた“悪気のない、真っすぐな子”ということに加えて、実際にアフレコが始まると、(久藤瞬)監督から「お嬢さまで世間知らずなところがあるから、少し周りから浮いてほしい」というディレクションを頂いて。誰かと話しているシーンでも、「会話は成立しているけど、どこかかみ合っていない、お互いに一方通行のような感じに聞こえるように演じてほしい」と言われたんです。
普段はどちらかというと、人のセリフを聞いて、それに対して自分の言葉をどう発していくか、という感覚で演じているんですが、今回はそれとは逆で。監督とディスカッションを重ねていく中で、「自分の中で言葉を完結させてしまってもいい」というアドバイスも頂いたので、その浮いている感じが出せれば、きっと監督のイメージに近いものになると思ったんです。
だから、“どこにでもいそうな、でもどこかちょっと人とは違う女の子”として演じようと、ホリコは決して感情を表に出さない子ではないけど、なぜか会話がちぐはぐしてしまう。そこがリアルに見えるようなお芝居をするのがすごく悩ましく、難しかったですね。
──アフレコ現場の雰囲気はいかがでしたか?
石川:メインキャストを含めて多くの方がいらっしゃったので、ブースはすごくガヤガヤしていました。アフレコ初挑戦だった富園力也くん以外は、共演したことのある方々だったので、私自身はすごくやりやすかったですね。
富園くんは、初めてのアフレコにすごく緊張していましたけど、監督のディレクションに一生懸命応えようとしていて。あと、事前に共演者の情報を調べて、自分との共通点を見つけて、進んで皆さんに話し掛けていました。そんなふうに頑張っている姿がすごくかわいかったです(笑)。
あとは、メインの男子を演じている5人が、「モテメン甲子園」出場に向けて一致団結するシーンでは、その時のセリフをどう言うか、一生懸命話し合いをしていて。そのワチャワチャ感が、ちょっと高校生っぽいなって思いました(笑)。
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