ドラマ「おっさんずラブ -in the sky-」（テレビ朝日系）に成瀬竜役で出演している千葉雄大。大ヒットシリーズへの出演に、クランクイン前は「楽しみなのと同時に、アドリブが多い現場への怖さや緊張も少なからずあります」と正直な心境を吐露していたが、撮影が始まった今の心境はどうだろうか。
「撮影前に感じていたプレッシャーは、すっかりなくなっちゃいました（笑）。今思うと、そのときは頭で考え過ぎていて、いろんなものを勝手に背負い込んでいた気がします。成瀬を演じることに対しても、台本を読んでイメージしているものより、実際の現場で、共演者の皆さんと一緒に演じることで変わることも多くて。なので、すごく楽しく演じさせていただいています」
千葉が演じる成瀬は、主人公の春田（田中圭）が働く「天空ピーチエアライン」の副操縦士。機長の黒澤（吉田鋼太郎）の信頼も厚い優秀な若手である一方、〝性格に難アリ〟というキャラクターだ。
「最初に台本を読んだときは、当て書きかなって思いました（笑）。というのも、まだ台本ができる前に制作スタッフの方たちとお話しする機会があって、いろいろと質問をされたんです。その中で『いきなり距離を縮めてくる人は苦手です』という話をしたのですが、そこは成瀬のキャラクターにも反映されているように感じました。他にも、人に甘えるのが得意じゃなかったり、気持ちを表に出さないといったところは、自分にも似た面がある気がして共感しました。ただ、台本を読んだ段階では、成瀬は割とツンケンしている印象が強くて、何か感じ悪いなと思っていたんです（苦笑）。でも、実際に演じながら彼の心をひもといていくと、不器用なところがかわいくも思えてきて…。演じるごとに、成瀬という人物に血が通っていく感覚があります」
こうした手応えを感じるのには、〝おっさんずラブ〟の世界観をけん引する田中や吉田に加え、同じ寮に住んでいるという設定の四宮を演じる戸次重幸といった共演者の存在が大きいという。
「僕が言うのもおこがましいですが、それぞれに個性があって面白いんだと思います。特に田中さんとご一緒するシーンはワクワクします。〝おっさんずラブ〟のカラーは春田さんの存在そのものでもあると思うので、画(え)の中に田中さんがいるとすごく落ち着きます。吉田さんは、ドラマの撮影に入る前に舞台『アジアの女』を見に行かせていただいて。以前から、コミカルなものからシリアスなものまで演じられる素晴らしい俳優さんだと思っていましたが、今回あらためて吉田さんのすごさを実感しています。撮影中も、吉田さんのシーンになると、リハーサルの段階からスタッフさんの笑い声が響くことが多いんです。笑わないようにするのが大変か、ですか？ そういうときもあります。でも僕、割と得意な方なので（と言って、無表情になる）。と言いつつ、たまに足とかをつねったりしています（笑）。また、戸次さんとは寮のシーンなどでご一緒する機会が多いのですが、すごく真面目で、真っすぐな方という印象です。さらに、ちょっとした空き時間でも一緒にセリフのやりとりを相談させていただいたりもして、心強いなって思っています」
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