――自称“ワトソン”の葉村を演じられた神木隆之介さんとは、映画「3月のライオン」(2017年)以来の共演だったと思いますが、今回は神木さんを振り回す役でしたね。
隆のすごいところは、彼が自分から仕掛けていても受けているように見えるんですよね。振り回す、振り回されるということを一緒に考えてくれるから、僕がちょっと力を入れただけで自分から動いてくれるんです。お互いにそういう共通認識を持てるから、やっていても楽でした。
――だからこそか、明智と葉村の掛け合いがとても楽しかったです。
隆もそうですが、比留子役のベーさんとも以前に共演したことがあったので、二人との関係は台本を読んでいても、すぐに想像できました。
――その中で明智と葉村のやりとりには少し漫画的な動きがあったように思うのですが、何か意識されたところはありましたか?
リズムですかね。あと、キャラクターになりすぎず、ちゃんとキャラクターになるということを考えました。こう言うと矛盾しているように思われるかもしれませんが、現場に行って実際に芝居をやると、その1回で教えてもらえるものなんですよ。もちろん、台本を読んで準備するところもありますけど、そうじゃない微妙な部分は現場で感じるしかないので。自分の中で固めすぎてもいけないし、相手と1回合わせれば、「こっちの感じだわ」というのがわかるんですよね。
――とても感覚的なものなんですね。
しっかり準備をしつつ、ニュートラルな状態で現場に行く。これだけの登場人物と空間、そしてシーンの中で、自分はどう混ぜて、どう浮くのかという点は気をつけていました。
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